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認知症の人の空間認識 ゴーグル型端末で仮想現実体験

認知症の人が見える世界をVR機器で体験する参加者(京都府長岡京市)
認知症の人が見える世界をVR機器で体験する参加者(京都府長岡京市)

 認知症の人たちが見える世界を、ゴーグル型のVR(仮想現実)端末を使って体験する研修会がこのほど、京都府長岡京市であった。参加者たちは、外部からは分かりにくい認知症の状態に理解を深め、当事者への寄り添い方を改めて考えた。

 長岡記念財団と市が、行方不明になった認知症の人たちの捜索に協力する「おでかけ安心見守り隊」の登録者を対象に開き、約70人が参加した。

 講師は、サービス付き高齢者向け住宅を首都圏で運営し、VRを利用して認知症の体験活動を続ける下河原忠道さんが務めた。360度の映像が映し出されるVR端末を使って、認知症の人たちが空間を正しく認識できない疑似体験をしてもらった上で、「車から降りるのをすごく怖がる人もいるが、その感情に目を向けてほしい」と呼びかけた。

 レビー小体型認知症の人たちが見る幻視の体験もあり、下河原さんは「認知症の人たちは、決して迷惑をかけたいわけではない。サポートするという前提に立たず、一緒に生活していくという視点が大切だ」と訴えた。

 研修会に参加したケアマネジャーの小林弘子さん(62)は「頭で想像している世界とは違った。言葉で説明されても理解しにくいが、VRの映像を見てよく分かった」と話していた。

【 2018年11月04日 14時29分 】

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