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議員報酬引き上げに賛否 「人材集まる」「市民理解得られぬ」

京田辺市特別職報酬等審議会が2度の会議を経て出した市議報酬引き上げの答申。市ホームページで会議録も含め見ることとができる
京田辺市特別職報酬等審議会が2度の会議を経て出した市議報酬引き上げの答申。市ホームページで会議録も含め見ることとができる

 京都府京田辺市の特別職報酬等審議会がこのほど、市議の報酬の月額を2万5千円引き上げて40万円とするよう求める答申を市に出した。市は、開会中の市議会12月定例会に条例改正案を提出する見通しだ。なぜ今、引き上げが必要なのか。背景や近隣自治体の動向を探った。

 同市の議員報酬は、市制が施行された1997年度から月額37万5千円に据え置かれ、山城地域の5市で木津川市(35万円)に次いで低い。ただ、本会議や委員会に出席した際の日当である「費用弁償」は1日1500円で、5市で唯一支給されている。政務活動費は年間18万円だ。

 2007年度に42万円に引き上げる答申が出たが、市は社会情勢などを踏まえ、議案提案を見送った。前回答申から10年たち、人口も増えたことから、適正額を問い直そうと、市議会が市に諮問を依頼した。

 今回の答申は、市の将来推計人口のピーク(約7万8千人)と人口が同規模の城陽市(44万5千円)と木津川市の平均値を参考に改定額を算出した。ただ、付帯意見で、費用弁償についての検討と、引き上げ案の全会一致の可決を希望するとした。

 賛成する市議の1人は、前回市議選が無投票だったことから、「市民の負託を得ておらず、無投票は二度とあってはならない。市議の魅力を高め、優秀な人材が集まるための一つの手段」と話す。

 一方、反対する市議は「市民の負担増が続いている今、理解を得られない。信頼される議員活動で魅力を高められる」とする。

 別の市議は「党員だと党費やパーティー券の支払い、勉強会もあり、金が足りない。生活費のためにアルバイトもした」と議員活動を続ける難しさも語った。

 山城地域の他市はどうか。

 城陽市は厳しい財政状況を鑑みて、今年4月から1年間、2万2250円減の42万2750円とした。宇治市は毎年報酬等審議会を開いているが、53万5千円で据え置きが続く。木津川市は2007年の合併後から35万円のまま変わらず、議員の定数削減の議論が進んでいる。

 一方、精華町は17年5月から4万7千円増の28万7千円とした。議会活性化のため、15年度から「通年議会制」を本格導入していることなどを受けたが、段階的な増額のため、本年度末まで増額分を50%カットしている。

 京田辺市議会は、来年4月に予定される統一地方選で改選される。政争の具とならないかも懸念材料だ。市議会では、報酬引き上げとともに、議員の定数削減や、報酬等審議会の定期開催も議論されるとみられ、判断が注目される。

【 2018年12月10日 11時16分 】

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