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ご当地アイドルプロデューサーが語る舞台裏…出禁にしたファンも

イベント出演後にメンバーと1日を振り返る石澤さん(草津市)
イベント出演後にメンバーと1日を振り返る石澤さん(草津市)

 滋賀県内のご当地アイドルには、「フルーレット」のほか、3人組の「マリーナブルー」もあり、県内外のイベントやライブで活躍している。アイドルプロデュースの現状について、フルーレットの活動を支える石澤正義さん(61)と、マリーナブルーを手掛ける芸能事務所オーナメントプロモーション(木津川市)代表の高田誠文さん(54)に聞いた。

 -どんな子が応募するのか。

 高田さん ご当地アイドルを扱い始めた2010~11年は年間100人を超える応募があったが、今は数人。アイドルはしんどいと知った保護者が反対することが多い。いじめに遭ったり家庭的に恵まれないなどでマイナス志向が強く、学校と違う場で自分を表現して自分を変えたいという子もいる。一方、まだ若く、不安定なところがあるので少し先の目標に向かわせるよう配慮している。

 -活動内容と金銭面は。

 石澤さん 東京のライブに出演するとメンバー7人とスタッフ3人の交通費と宿泊費で50~60万円必要。ライブ会場使用料や衣装代、CD制作費、レッスンの講師代などで年間2千万円ほどかかるが物販などの売り上げは約800万円。マンション会社の収益を充当して続けている。

 高田さん 月3回ほど撮影会を行っている。拘束時間が長く嫌がるメンバーもいるが、ライブよりもうかる。年間の売り上げ約400万円のうち6割は撮影会。12年のデビュー以来CD発売は1回だけで、レッスンも講師を雇わず、年長のメンバーが教えるなど、お金をかけずにしている。

 -人気の差の理由は。

 石澤さん 成長する過程を支えたいとか、癒やしが欲しいとか、ファンの思いはそれぞれ違う。相手が求めることを瞬時につかんで返すことができる子が伸びる。ファン全員と平等に接することも大事。

■盗撮したファンは出禁、一方、ファン同士が結婚も

 -ファンの管理も事務所の仕事か。

 石澤さん 私ともう1人の男性スタッフでライブを取り仕切る。周囲に迷惑を掛けたり、スカートの中を盗撮した十数人を出入り禁止にした。困るのは他のファンに嫉妬する人。男性ファンと女性ファンが意気投合し結婚した例もある。

 高田さん ファンがライブ会場で傷害事件を起こしたことで、別のアイドルのファンから一時、電話やネット上で嫌がらせがあった。風評被害に苦しんだが、メンバーのメンタルを守ることを一番に心掛けた。

■「家族のような身近なアイドルに」

 「マリーナブルー」の最年長メンバー本間秋奈さん(21)=大津市=にアイドルを目指したきっかけや今の思いを聞いた。

 中学1年の3学期に疎外感を感じ、1年間ほど学校を休みがちだった。悩んできた時期にアイドルのネット動画を見て、元気や夢を与えることができるアイドルに自分もなりたいと思った。高校1年の3月にデビューした。当初は恥ずかしかったが、担任の教師らが「芸能活動は良いこと。堂々としたらいい」と言ってくれた。最初にファンと一緒に写真を撮った時のことはうれしくてよく覚えている。ステージに立って声援をもらうのは普通の生活ではできない経験。ファンにとって家族のような身近なアイドルになりたい。

【 2018年12月16日 15時36分 】

ニュース写真

  • イベント出演後にメンバーと1日を振り返る石澤さん(草津市)
  • ダンスの練習をするマリーナブルーのメンバー(草津市)
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