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まきストーブの煙どうにかして ご近所トラブルの原因と対策は?

まきストーブの煙どうにかして
まきストーブの煙どうにかして

 まきストーブの煙の影響で、外に干した洗濯物に臭いがついたり、窓を開けると部屋が煙たくなったりする―。京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」に、LINEを通じてそんな困りごとの相談が寄せられた。まきストーブは化石燃料を使わないので環境に優しいなど、どちらかといえば良いイメージがある。近隣トラブルにつながることもあるのだろうか。対策を探った。

■不完全燃焼が一因

 まきストーブのトラブルについて調べてみると、木津川市がホームページにまきストーブを使う際の注意点を掲載していた。担当の市まち美化推進課に聞くと「過去に何度か、市民から隣人のまきストーブの使用に関する苦情を受け付けたのがきっかけ。まきストーブの使用は規制がなく、指導もできないため、せめて啓発する目的で載せた」と説明する。

 同市がホームページに挙げた注意点は、環境省が2012年に作成した「木質バイオマスストーブ環境ガイドブック」の抜粋だという。まきや、木材を圧縮成形した木質ペレットを燃料に使うストーブは、適切に取り使わないと健康被害や近所トラブルにつながると呼び掛けている。

 同ガイドブックによると、煙や臭いの要因の一つはまきの不完全燃焼。防止するためには、まきを十分に乾燥させた上、公的機関が認証した燃焼性能の良いストーブを使うのが望ましい。炉内の掃除や除湿といったメンテナンス、施工時に煙突を高く設置することなども必要とする。

 まきストーブ販売会社「美山ウッドエンジニア」(南丹市)によると、正しい施工や使い方をすれば、まきストーブで苦情が入ることは本来ないという。社員の梅棹ミオさん(38)は「煙突の長さはまきストーブの各メーカーで基準がある。施工費を節約するために基準より短くすると、煙が上空へと排出されず、地上に降りてくるおそれがある。周囲の家が高い位置にあったり、隣家が設けた換気用設備の近くに煙突を設けたりした場合も、煙のトラブルにつながりやすい」と指摘する。

 最初に火をつける時、まきの下からでなく、上から点火することも肝心。まきを長持ちさせるために、炉内に送り込む空気を絞ることも不完全燃焼につながるという。梅棹さんは、さらに「一番大事なのは近所付き合い。まきストーブを使うことや煙対策をしっかり説明し、コミュニケーションを取ることが重要になる」と助言する。

■環境に優しい利点も

煙や臭いの問題はあるが、まきストーブには長所も多い。

 まきなどの植物由来の燃料は、もともと大気中にあった二酸化炭素を吸収しているため、燃やしても環境中の二酸化炭素を増やさない。間伐材を燃料に活用すれば、森林の適切な管理や整備にもつながる。また、二酸化炭素の排出量が大きい化石燃料の使用量も減らせる。

 こうした環境に優しい特性に着目し、京都府内では亀岡市や長岡京市、南丹市など7市町が、まきストーブを購入した住民への補助制度を設けている。京都市は、木質ペレットに特化したボイラーやストーブに助成金を出している。

 美山ウッドエンジニアの梅棹さんは「家族が一緒に炎を囲むことで団らんが生まれる」と語る。こうした魅力を損なわないためにも、利用者が適切な使い方を心掛けることが求められる。

【 2019年03月17日 10時45分 】

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  • まきストーブの煙どうにかして
岸田繁 交響曲第一番・第二番 連続演奏会 2019.10.5

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