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優生思想との決別 強制不妊手術被害者らがシンポで訴え

「子どもを生み、育てるという願いがかなわず、残念で苦しい思いをしてきた」と訴える小林さん(左)=京都市中京区・立命館大朱雀キャンパス
「子どもを生み、育てるという願いがかなわず、残念で苦しい思いをしてきた」と訴える小林さん(左)=京都市中京区・立命館大朱雀キャンパス

 優生保護法(1948~96年)下の強制不妊手術について考えるシンポジウム「優生思想との訣別(けつべつ)」が31日、京都市中京区の立命館大朱雀キャンパスで開かれた。国家賠償請求訴訟を起こしている原告や支援する弁護士、研究者らが、人権侵害の実情や、きめ細やかな被害者の人権回復策の必要性を訴えた。

 立命館大生存学研究センターや京都弁護士会が開き、約120人が来場した。

 夫婦で国賠訴訟を起こしている兵庫県明石市の小林寳二さんは、妻が聴覚障害を理由に親族に病院へ連れて行かれ、中絶した上に不妊手術を受けさせられたと手話で報告。「子どもを生み、育てる願いがかなわず、50年以上たった今も苦しさがこみ上げてくる」と無念な思いを明かした。強制不妊手術に関する同法の条文が削除されて母体保護法となった後、2003年に精神障害を理由に不妊手術を受けさせられた岩手県の片方司さんも講演で、「法律の枠外で手術された人も名乗り出てほしい」と語った。

 弁護士からは4月に国会に提出される予定の被害者救済法案について、「優生保護法の違憲性や国の責任が明確に記されていない」「今のままでは片方さんのような優生保護法後の被害者の人権が回復されない」など課題が挙げられた。京都でも、強制不妊手術が疑われる相談が寄せられているとの報告もあった。

【 2019年03月31日 22時30分 】

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  • 「子どもを生み、育てるという願いがかなわず、残念で苦しい思いをしてきた」と訴える小林さん(左)=京都市中京区・立命館大朱雀キャンパス
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