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白票水増し「時間かけても出てくるか…」 前市幹部ら裁判で説明

大津地裁
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 滋賀県甲賀市選挙管理委員会の幹部職員らが2017年10月の衆院選滋賀4区の開票作業で白票を水増しした事件で、公選法違反(投票増減)の罪に問われた市選管元事務局長で市前総務部長(58)と、同元書記で市前総務部次長(57)=ともに懲戒免職=の初公判が22日、大津地裁(横井裕美裁判官)で開かれた。両被告は「間違いありません」と起訴内容を認め、検察側は前総務部長に懲役1年2月、前総務部次長に懲役1年を求刑、弁護側は猶予判決など刑の減軽を求め、結審した。判決は6月17日。

  検察側は冒頭陳述で、白票水増しについて前総務部長が示唆し、前総務部次長が白票を混入した、と指摘した。

 被告人質問で前総務部長は白票水増しの動機について、開票を早く終えなければならないと強く感じていたとし、「時間をかけても(票が)出てくるか分からなかった」と説明。自分より選挙事務の経験が豊富な前総務部次長らから、未使用の投票用紙を滋賀県に返す必要がないと聞いたことが、水増しする判断の決め手になった、とした。

 白票混入を誰が提案したか問われると、前総務部長は「前総務部次長からそういう話があった」と述べたが、前総務部次長は「言った記憶はない」と否定した。

 前総務部次長は、前総務部長の判断をたださなかったのかとの問いに、「最後の判断は前総務部長」と述べた。開票日翌日に未開封の投票箱が発見された後、県選管などに報告をせず隠ぺいを続けたことは「(水増しがあったので)言えなかった」と振り返った。

 論告で検察側は「選挙の公正が害された程度は大きく悪質」と非難した。弁護側は「私利私欲ではなく政治的意図もなかった」などとし、前総務部長の執行猶予付き判決、前総務部次長の罰金刑を求めた。

 起訴状によると、両被告は共謀し、17年10月22日、同市甲南情報交流センターで衆院選の開票作業中、投票総数と投票者数の食い違いのつじつまを合わせるため、白票約400票を水増しした上、翌23日に見つかった未集計の投票済み投票用紙約400票を廃棄しようと画策。前総務課長=同罪で罰金50万円の略式命令=と共謀し、未集計の投票用紙を持ち帰った、としている。

【 2019年05月22日 18時21分 】

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