出版案内
福祉事業団
京都新聞AR

1億3千万円分時効…談合事件の損賠金、市が回収「不十分」認識

【資料写真】宇治市役所(京都府宇治市)
【資料写真】宇治市役所(京都府宇治市)

 京都府宇治市発注の公共工事を巡る談合事件に絡み、市への損害賠償金と遅延損害金の計約4億円が未回収になっている問題で、市は9日、債権回収が「不十分だった」と認め、対策チームをつくる方針を示した。5月末現在で未納のうち約1億3700万円(遅延損害金含む)分は時効を迎えたとの認識も正式に示した。

 市議会総務委員会で明らかにした。市によると、談合事件で個別に市への損害賠償義務を負った66業者のうち26者の債権が未回収という。内訳は、破産・解散が5者▽登記簿上は解散したことになっている6者▽登記簿上の所在地に実体が確認できないのが13者-などと説明した。

 また、破産などによって計約1億3700万円が回収困難で、時効中断に必要な手続きをしていないため、10年の時効期間が過ぎているとした。業者側の申立てがあれば時効は成立するが、現在のところはないという。

 委員会で市は「年1回の催告書という方法を踏襲し、積極的に債権回収にアプローチしてこなかったことは不十分だと認識している」と答弁。他の手段も講じれば「回収できた部分はあったかもしれない」との見解を示した。

 対策チームは関係部局の職員や弁護士で構成。現状の把握や債権回収の手法などを検討し、これまでの経緯を検証する。本年度内をめどに方向性をまとめる。

 木村幸人副市長は委員会で「市民に心配をかけていることを心からおわびする。反省すべきところは反省し、今後、取り組みを進めていく」と述べた。市議からは「市民の財産が放置されているのではないか」「回収困難な状況をつくり出したのは市の怠慢があったのでは」と批判する質問が出た。

 談合に絡む損害賠償を巡っては、個別業者への債権とは別に、地元14業者に対する連帯債権約2億6900万円(遅延損害金含む)が未回収のままとなっている。

【 2019年07月09日 19時19分 】

ニュース写真

  • 【資料写真】宇治市役所(京都府宇治市)
京都新聞デジタル版のご案内

    地域の政治・社会ニュース

    全国の政治・社会ニュース