京 都 新 聞 2005年(平成17年) 2月 03日 木曜日

 目標は“京都モデル”構築  サンガ育成統括の上野氏

総括責任のディレクターに就任した上野展裕氏
 育成部門の強化を打ち出したサッカーJ2の京都パープルサンガで、今季から総括責任のディレクターに就任した上野展裕氏(39)=滋賀県信楽町出身=が改革に燃えている。Jクラブ随一の充実した下部組織を誇る広島で8年間指導し、日本協会ナショナルトレセンコーチ(関西担当)も兼務する、打ってつけの人物。「サンガの育成の良い部分も取り入れながら、地元から愛される選手を育てたい」とビジョンを語る。

 知的な風ぼうに、論理的な話の組み立て。「現役時代はダメでした」と笑うが、膳所高から一浪して早大に進み、ユニバー代表に選ばれている。大卒後は、全日空、マツダ、広島でプレーし、クレバーなDFとして鳴らした。

 現役引退直後の1995年から2年間、広島のユースコーチを務めた。「最初は県内の選手も来てくれなかった」チームが、昨年は全日本ユース選手権に優勝し、トップに5人も送り込むほどにまでなった。その後、トップチームのコーチ、ジュニアユース監督を歴任し、下部組織の成長過程を見てきただけに「育成に秘策はない。地道な積み上げが必要」と長期的な視野の重要性を強調する。

 昨年、トレセンの関西地域の責任者になって大津市内に転居したこともあり、サンガからの就任要請に「自分で新しくつくっていけるし、力を貸せる」と応じた。クラブは今春をめどに城陽市のサンガタウン内にユース専用の人工芝グラウンドを完成させるほか、ユースの選手寮の建設も計画している。だが、むしろ「ソフト面が大事」と説き、週に1回程度コーチ陣を集めて研修会を開き、指導力向上を図るという。

 Jリーグ発足から10年が過ぎ、高校、大学のトップ選手は、浦和や鹿島など人気、実力チームに集まる傾向が出てきた。サンガは育成型で生き残りを懸ける。将来のクラブの命運を握るキーマンは「個の育成、一貫指導、親との連携」と基本理念を掲げたうえで「これまでのサンガの育成の流れを感じ取ってから、方針を打ち出していきたい」と、”京都モデル”の構築を目指している。

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