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若女将が異色のアイドル兼業 滋賀、高い完成度に注目

アイドルフェスで歌う「AH(嗚呼)」のりりかる*ことぱぉさん(右)とSuzuさん=6月3日、京都市下京区・龍岸寺
アイドルフェスで歌う「AH(嗚呼)」のりりかる*ことぱぉさん(右)とSuzuさん=6月3日、京都市下京区・龍岸寺

 琵琶湖岸にある温泉旅館の若女将(おかみ)が、アイドルデュオのメンバーとしてステージに上がっている。関西を中心に活動する「AH(嗚呼(ああ))」の「りりかる*ことぱぉ」こと、大久保琴江さん=滋賀県高島市安曇川町=だ。異色の「兼業」の話題性と楽曲の完成度でファンに注目されている。

 6月初旬、京都市下京区の龍岸寺で開かれたアイドルフェス。ラストにことぱぉさんと相方のSuzuさんが登場した。「AHです。よろしくお願いします」。本堂いっぱいの観客を前にトークは短め。25分の出番に計5曲を詰め込んだ。

 ジャズ調のピアノが印象的な「KYOTO TOWN NIGHT FEVER」、都会的でクールなサウンドの「とっておきの裏切り」など、多彩な楽曲はことぱぉさんの作詞作曲。振り付けはSuzuさんが手掛ける。アンコールで披露した「ニューバランスの彼」では、会場全体で同じ振りを踊りながら歌い、最高潮へと導いた。

 「ことぱぉ」こと大久保さんは「宝船温泉湯元ことぶき」の若女将。宿泊客を笑顔で出迎え、接客から配膳、掃除、経理に至るまで旅館の業務全般を担う。

 旅館の長女に生まれ、5歳でピアノを習い始めた。高校時代に作曲も手掛けるようになり、立命館大在学中はバンドに打ち込んだ。卒業後、関西の音楽事務所に所属し、2015年にSuzuさんとAHを結成した。「シンガー・ソングライターよりも、ライブの数も多くいろんな音楽を試せるアイドルの方がしっくりきた」と話す。

 翌年、事務所を離れ、楽曲制作からライブ、CDやグッズの企画販売、情報発信に至るまで、運営すべてを自分たちの手で行う現在のスタイルになった。「旅館の経理、経営のスキルは運営にも役立っています」という。

 年齢は「アイドルなので秘密」だが、相方も高齢者介護施設で管理者を務める社会人だ。意外な職業とのギャップからメディアに取り上げられる機会も増えつつあるが「仕事優先でライブ出演ができなかったり、ハンディが大きい」のが悩み。「アイドルファンの人にもファン以外の人にも興味を持ってもらえる音楽をつくり続けたい」と語る。

【 2018年06月17日 09時14分 】

ニュース写真

  • アイドルフェスで歌う「AH(嗚呼)」のりりかる*ことぱぉさん(右)とSuzuさん=6月3日、京都市下京区・龍岸寺
  • 実家の温泉旅館では若女将を務める「ことぱぉ」こと大久保琴江さん(高島市安曇川町)
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