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古墳11基確認、珍しい事例 滋賀・高島

南畑古墳群で発掘された円墳の横穴式石室。床には棺を安定させる礎石と鉄くぎも残っていた(高島市新旭町)
南畑古墳群で発掘された円墳の横穴式石室。床には棺を安定させる礎石と鉄くぎも残っていた(高島市新旭町)

 滋賀県高島市教育委員会は18日、同市新旭町安井川の、南畑・下平両古墳群の発掘調査で、5世紀後半~7世紀に造営された古墳11基を確認したと発表した。横穴式石室や棺(ひつぎ)を直接地面に埋める形式など、隣接する両古墳群から造営年代の異なるさまざまな様式の古墳が見つかり、市教委は「古墳時代後期の約180年にわたり、古墳の変遷を追うことができる珍しい事例」としている。

 南畑古墳群では、西側の区域で直径7・5~12・5メートルの円墳3基が見つかった。後の時代に開墾や盗掘されたため墳丘上部は大きく削られていたが、周囲の溝やふき石などが一部残り、うち2基からは横穴式石室が確認された。須恵器などの副葬品から、6世紀後半~7世紀初頭に造営されたと推定される。

 南畑の他の区域では、6世紀後半の墳丘中央に木棺を直接埋める方式の円墳のほか、7世紀前半の小規模な3基からは須恵器や金環(耳飾り)などの副葬品が多数発見された。下平古墳群では、5世紀後半の円墳1基を新たに確認した。

 高橋克壽・花園大教授(考古学)は「支配者層の古墳から簡素な埋葬施設の小さな古墳まで、古墳時代後期から終末までの造墓活動の変遷を追える古墳群は珍しく、貴重な調査成果」と評価する。

 両古墳群は饗庭野丘陵の東端部に位置し、安曇川流域を治めた実力者が造営したとみられる。今回は大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設に伴い、計4区域(計5340平方メートル)で調査を行った。現地説明会は21日午前10時から。JR新旭駅の南西2・5キロ。市教委文化財課0740(32)4467。

【 2018年07月19日 09時53分 】

ニュース写真

  • 南畑古墳群で発掘された円墳の横穴式石室。床には棺を安定させる礎石と鉄くぎも残っていた(高島市新旭町)
  • 発掘調査で見つかった金環(手前)と須恵器の一部
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