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湖底遺跡に古代のつぼ 琵琶湖、水流が土砂堆積阻む?

水深約70メートルの湖底で見つかったつぼの映像。周囲の岩盤には土砂が堆積していなかった=びわ湖トラスト提供
水深約70メートルの湖底で見つかったつぼの映像。周囲の岩盤には土砂が堆積していなかった=びわ湖トラスト提供

 認定NPO法人びわ湖トラスト(大津市)はこのほど、滋賀県長浜市湖北町沖にある葛籠尾崎(つづらおざき)湖底遺跡調査で撮影したつぼの映像を公開した。多くは水流のある岩盤上で見つかっており、法人は「強い水流による土砂の堆積阻害が起こり、土器が埋没しないようだ」としている。

 琵琶湖では1年に1ミリの土砂が堆積するとされ、仮に千年なら1メートル堆積する計算になる。だが、同遺跡では千年以上前の土器が土砂に埋没せず見つかっていた。

 同法人は6~7月に計11回、水中ロボットを使って遺跡付近の深さ60~70メートルの湖底約2万7千平方メートルの状態を音波や映像撮影などで調査した。岩盤上には堆積物がなく土器が点在していた一方、音波では24メートルの堆積物がある地点があった。動画では水流も確認できた。

 共同研究した海上技術安全研究所(東京都)の篠野雅彦グループ長は「海洋と違い、水深60~70メートルの湖底は真っ暗で水温も低かった。水草がなく、生物活動が低調なのは遺跡保存には良い環境だろう」と指摘。

 同法人の熊谷道夫事務局長は「湖のこんなに深い場所の遺跡は世界でも報告されておらず、今後も調査を続けたい」と話した。

【 2018年08月31日 15時00分 】

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