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スギ無残、いったい誰が? 犯人はクマ、大津の山中

樹皮が根元に広がり、幹にはおびただしい傷が刻まれる。クマが生きるための行動とはいえ、林業には深刻な問題だ(大津市の比良山系)
樹皮が根元に広がり、幹にはおびただしい傷が刻まれる。クマが生きるための行動とはいえ、林業には深刻な問題だ(大津市の比良山系)

 大津市の比良山系権現山から下山中、奇妙な光景に出くわした。植林のスギの根元から樹皮がめくれている。アートのオブジェ? しかし見物客は皆無。よく見ると、むき出しになった白い幹に無数の傷が刻まれる。

 ツキノワグマによる「クマはぎ」だ。里に現れ、目撃が相次ぐが、本来の居場所の山中に痕跡を残していた。

 ツキノワグマの生態に詳しい森林総合研究所東北支所の大西尚樹主任研究員は「樹皮をはぐのは採食行動で、糖分が含まれた樹液をなめている」と解説する。食べ物が少なくなる初夏に飢えをしのぐために行うという。

 めくられた木は枯れたり、質が悪くなったりするため、材木にはならない。林業家にとっては頭の痛い光景だ。

【 2018年08月31日 18時24分 】

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