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彦根城24年世界遺産目指す 本年度中に推薦書原案提出へ

武士が鑑賞や茶の湯などを通じて教養を高めたとされる彦根城の大名庭園・玄宮楽々園。武家統治の象徴として、天守などと一体で世界遺産登録を目指す(滋賀県彦根市)
武士が鑑賞や茶の湯などを通じて教養を高めたとされる彦根城の大名庭園・玄宮楽々園。武家統治の象徴として、天守などと一体で世界遺産登録を目指す(滋賀県彦根市)

 滋賀県彦根市は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産登録を目指す彦根城について、登録に必要な推薦書の原案を本年度中に政府に提出することを21日までに決めた。市は、国宝の天守のほか、重臣屋敷や大名庭園などを一体とした「江戸期の武士の統治を表す複合体」をコンセプトに打ち出して2024年の登録を目指したいとしている。

 彦根城は、日本が同遺産条約を締結した1992年、候補地として同遺産暫定リストに記載されたが、その後、登録に向けた手続きが進んでいなかった。原案が提出されれば、暫定リスト記載後初となる。

 城一帯には、天守のほか鑑賞や茶の湯を通じて武士が教養を高めた大名庭園、重臣屋敷や藩校などの遺跡が残る。市は江戸期から残る200以上の全国の城跡を調査した結果、「武家の成熟した統治を説明する史跡がこれだけそろっている場所はほかにない」(世界遺産登録推進課)と判断した。武士が教養を身に付け、武芸中心から文武両道へと価値観を変えていった時代の象徴として、同城の貴重さをアピールしていく。

 推薦書は、市が提出する原案をたたき台に国が市と協議する中で作成を進め、国の文化審議会などで認められれば国内候補としてユネスコに提出する。ユネスコの諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)の審査と世界遺産委員会の審議を通れば同城は世界遺産に登録される。

 推薦書がユネスコに提出された場合、イコモスによる現地調査が行われる。調査では同城に対する市民の意識も評価のポイントになることから、市は今後、市民向けのセミナーを開くなどして市民意識の醸成を図りたい考えだ。

【 2018年10月22日 15時08分 】

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