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祇園祭太子山、光と織りなす花鳥 ベトナムで胴掛新調

太陽光が当たる場所で撮影したベトナム製の胴掛(太子山保存会提供)
太陽光が当たる場所で撮影したベトナム製の胴掛(太子山保存会提供)

 祇園祭の太子山保存会(京都市下京区油小路通仏光寺下ル)がベトナムの工房で制作を進めていた懸装品が完成した。山の左右を飾る胴掛の1枚で、地の部分に金糸を刺繍(ししゅう)しており、光の当たり方で色合いが変わる。14~16日に町内で懸装品などを展示する飾り席で披露される。

 現在使用している胴掛は、18世紀中ごろにインドで作られ、クジャクと想像上の花樹などの刺繍が施されている。当時の町内が費用を出し、地の部分を金糸で埋め尽くした。保存会によると、復元新調には「1億円以上かかる」といわれたため、保存会の財政では不可能と判断。保存会評議員で着物刺繍アドバイザーの斎藤健雄さん(80)が仲立ちし、刺繍の技術の高いベトナムで新調することにした。

 新しい胴掛は、縦約1・7メートル、横約2・4メートル。元の胴掛の意匠を引き継いで、生命を意味するという花樹を中心に据え、その周辺にクジャクなど鳥が集う図柄にした。綴(つづ)れ織りの紺地はブラジルの高級絹糸を用い、地の部分は金糸の「スガ刺繍」という技法で飾った。1年3カ月間の制作工程の途中、ベトナムの工房の経営者を招待して山鉾巡行を見てもらい、斎藤さんがベトナムを何度も訪ねて現地の8人の技術者に助言したという。

 川口良正理事長(67)は「計画から6年を経て完成した。ベトナムの刺繍と日本的なものが融合した胴掛に誇りを持っている」と話す。来年にはもう1枚の胴掛が完成し、前(さき)祭の山鉾巡行で使用する。

【 2017年07月07日 15時30分 】

ニュース写真

  • 太陽光が当たる場所で撮影したベトナム製の胴掛(太子山保存会提供)
  • 日陰で撮影すると地が紺色になる(太子山保存会提供)
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