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北山杉と鞍馬火祭、伝統継承へタッグ 京都で工芸品展

北山杉の木羽で作った松明や工芸品を紹介する「鞍馬の火祭と北山杉」展(左京区役所)
北山杉の木羽で作った松明や工芸品を紹介する「鞍馬の火祭と北山杉」展(左京区役所)

 鞍馬の火祭で使われる松明(たいまつ)の実物や北山杉の磨(みがき)丸太で作った工芸品の展示が、京都市左京区役所で行われている。今年の火祭では、新たに北山杉を薄く削った材(木羽(こば))を用いた松明が使われることになっていて、京都産木材を伝統の祭りに生かす試みの一端に触れられる。

 京都大や京都造形芸術大の学生や教員、北山杉生産者らでつくる「北山杉と木羽のデザイン会議」の主催。2015年秋に発足した同会議は、北山杉の伝統を未来につなぐ活動を続けており、取り組みの内容を広く知ってもらう目的で展示を企画した。

 火祭に欠かせない松明は、伝統的にスギ材で作られていた。だが近年は木羽に適した材の入手が困難になり、木羽作りの職人も減少していることから、ベニヤ板が使われるようになっていたという。

 こうした現状に対し、会議では北山杉の木羽の活用を提案。祭りの関係者らも賛同した結果、北山杉の産地である北区・中川地域と火祭を行う左京区・鞍馬地域の伝統をともに取り入れた松明が誕生した。

 会場には、中川の住民が作った杉玉や鞍馬の火祭を描いた絵も展示され、会議の代表を務める深町加津枝・京都大地球環境学堂准教授は「山間部同士が、互いの伝統文化をつなげるために協力した例はほとんどないのでは」と話す。20日まで。

【 2017年10月14日 17時00分 】

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