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京町家「長江家」復元完成 手続き簡素化の市制度初

洋間から復元された座敷(京都市下京区・長江家住宅)
洋間から復元された座敷(京都市下京区・長江家住宅)

 京都市下京区の京町家「長江家(ながえけ)住宅」で、内装を150年前の建築当時の姿に近づける復元工事が完成し、24日に現地で記念式典が行われた。京町家の保存活用を後押しするため、建築基準法の適用除外手続きを簡素化する市制度を利用した初めての案件で、土間や座敷がよみがえった。

 長江家住宅は、不動産開発会社フージャースコーポレーション(東京)が3年前に長江家から取得した。研修室や迎賓施設にするため、1868(慶応4)年築で市指定文化財でもある主屋の北棟を改修した。

 市によると、簡素化制度の利用によって、除外手続きに要した期間が従来の半分となる1カ月半になったという。かつて土間だった場所に張られていた床を外し、元の状態に戻した。洋室も座敷に変更した。建築基準法の適用除外で、京町家特有の意匠や構造を残しながら耐震性や防火性を高めることができたという。

 式典では、立命館大映像学部の学生が記録した工事の映像が上映され、新たな棟札なども披露された。

 京町家の改修に建築基準法を適用すると耐震や防火の性能を高めるために建物の伝統的な意匠や構造などを変更する必要が生じる。このため市は2012年に歴史的建築物の保存・活用条例を施行し、同法の適用除外を可能にした。ただ、基準が不明確で利用が低迷していたため、昨年4月に簡素化制度を設けて具体的な基準を示した。

【 2018年05月24日 23時27分 】

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