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焼肉ドラゴン、パンク侍… 京都撮影の映画、続々と公開

東映京都撮影所のスタジオに作られた路地のセットで昨春に撮影を行った「焼肉ドラゴン」の出演者やスタッフたち(京都市右京区太秦)
東映京都撮影所のスタジオに作られた路地のセットで昨春に撮影を行った「焼肉ドラゴン」の出演者やスタッフたち(京都市右京区太秦)

 京都で撮影された映画の公開が近年にないペースで相次いでいる。在日コリアンの家族を主人公にした22日公開の「焼肉ドラゴン」は、一家が営む焼き肉店を中心に昭和40年代の路地を、太秦の東映京都撮影所(京撮(きょうさつ))に再現。30日公開「パンク侍、斬(き)られて候(そうろう)」、先月公開「蚤(のみ)とり侍」、今夏公開「菊とギロチン」も太秦を中心に京滋でロケをした。映画会社や撮影所の枠を超えて太秦の技を注ぎ、時代劇復権を目指す機運もある。

 トタン屋根の平屋に「焼肉ホルモン」の看板…。京撮最大のスタジオで昨春、「焼肉ドラゴン」の撮影があった。大阪万博のころの雰囲気をセットで再現。物語の設定は「伊丹空港そばの集落」だが、約8割のシーンを京撮で撮った。

 演劇賞を独占した2008年初演の戯曲を作・演出の鄭義信さん自ら監督して映画化。真木よう子さん、井上真央さん、大泉洋さんら日韓の俳優が演じる家族の絆を描く。京都コリアン生活センター・エルファ(南区)に通う在日1世もエキストラで出演した。

 「パンク侍」(石井岳龍監督)は町田康さん原作、宮藤官九郎さん脚本の奇想天外時代劇。綾野剛さん演じる「超人的剣客」が謎の宗教を巡り大騒動を巻き起こす。東映太秦映画村で昨夏撮影された北川景子さんら数百人の行列、同じ太秦の松竹撮影所で撮られた貧民街のシーンも見どころ。

 「菊とギロチン」は大正期が舞台。京大出身の瀬々敬久監督が初めて松竹撮影所を拠点に撮った。

 時代劇というと江戸時代をイメージしがちだが、太秦では古代から昭和までセットを巧みに装飾して撮れるのが強みといえる。

 また、京撮や松竹撮影所は、かつては自社で企画製作する作品が大半だったが、近年は製作委員会方式が主流となり、スタジオを貸して人的支援するケースが増加。阿部寛さん主演「蚤とり侍」は東宝配給だが、京撮や松竹撮影所で撮ったように会社の枠を超えた例が増えている。

 京撮製作部は「京都のスタッフや俳優が活躍できることが大切。京都発の映画が盛り上がれば自社企画へ機運も高まる」と期待。自社製作で撮影中の作品が続く松竹の大角正・映像本部長は「映画作りの技は一朝一夕にできない。太秦で撮り続けることが大切」と話す。

【 2018年06月24日 17時30分 】

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