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江戸時代の漢文聖書、香港へ帰郷 京都・円光寺で発見

鄭釣傑校長(左)に聖書の入った箱を手渡す樋口住職=京都市左京区北白川・円光寺
鄭釣傑校長(左)に聖書の入った箱を手渡す樋口住職=京都市左京区北白川・円光寺

 昨年、京都市左京区北白川の円光寺で見つかった江戸時代の漢文聖書が、出版された香港で展示されることになり、同寺で31日に住職が聖書を現地の学校関係者に手渡した。

 この聖書は1855年に教育と出版事業を行う香港英華書院が発行した。「代表訳本」と言われる聖書で前半の旧約部分は初版本にあたり世界的に貴重とされている。かつての円光寺住職で、幕末から明治期に活躍した学僧樋口竜温が65年に江戸で入手し、キリスト教研究に用いた。

 昨年、円光寺で発見されたことを知った同書院の関係者が今年創立200年となることを記念し、現地での展示協力を要請していた。

 この日は同寺に同書院の3人が訪れた。樋口竜温の子孫である樋口浩史住職(58)が仏前に供えた聖書の前で勤行し、江戸時代に作られた箱に入った聖書を今回新調した外箱に詰めて手渡した。

 同書院の鄭釣傑校長(46)は「今回の聖書は香港で出版され、日本のお寺で発見された。面白い歴史を知ってもらいたい」と話す。樋口住職は「飛行機もない時代に日本に運ばれた聖書が再び香港に戻る。すごいご縁をいただいたと感じる」と感慨深げに語った。現地では11月2日から12月5日まで香港歴史博物館で展示される。

【 2018年09月01日 08時56分 】

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