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バラエティーに富む浴槽 滋賀・浜大津「湯~トピアきりしま」

さまざまな浴槽が並ぶ浴室。奥には外気が気持ちいい露天風呂も(大津市中央1丁目・湯~トピアきりしま)
さまざまな浴槽が並ぶ浴室。奥には外気が気持ちいい露天風呂も(大津市中央1丁目・湯~トピアきりしま)

 大津市の京阪びわ湖浜大津駅にほど近い場所に立つ「湯~トピアきりしま」は、コンクリート打ちっぱなしのスタイリッシュな外観で、看板やのれんがなければ、お風呂屋さんには到底見えない。

 ご主人の宮﨑丹蔵さん(78)によると、1995(平成7)年に建て替えて、リニューアルオープンしたとのこと。「シロアリに食われんように鉄筋コンクリートにした」という言葉は、冗談半分にしても、1階に駐車場とボイラー室を確保し、フロントや脱衣場、浴室などがある2階へは、エレベーターで上がれるようにするなど、時代に合った改装が行われている。

 浴室は遠赤外線サウナ(別途100円必要)や露天風呂、2種類のジェットバスなど、バラエティーに富んだ浴槽が並んでいる。熱い湯好きの筆者としては、高温風呂が用意されているところに、心をつかまれてしまった。

 町の銭湯は、このようにバラエティーに富んだ設備のところも、昔ながらのところも、入浴料が同じということを不思議に思う方がいるかもしれないが、これは物価統制令という法律による。

 終戦直後の1946年に物価の安定を目的として作られ、現在も適用されているのは、銭湯の入浴料金のみだ。

 知事が入浴料金の上限額を定めることになっているので、各都道府県によって入浴料金は異なる。現在、滋賀県や京都府は大人430円。全国で最も高い神奈川県では470円、最も安い長崎県と宮崎県では350円となっている。

 滋賀県では95年の料金改定まで、入浴料とは別に洗髪料20円が徴収されていた。記憶にある方もいるのではないだろうか。

 今回、ご主人にお借りした66年発行の組合資料によると、主婦の洗髪回数の調査で、最も多いのは「7日に1回」で47・6%とある。

 この半世紀で入浴習慣が大きく変わったことが分かるが、不思議と入浴時間は30分前後とそれほど変わっていない。お風呂は、やっぱり削れない大切な時間なのだ。(フリーライター 林宏樹)

 ◇湯~トピアきりしま

大津市中央1丁目7の27

077(522)6315

午後3時30分~10時30分営業

月曜定休

駐車場10台

 ◇林宏樹(はやし・ひろき) フリーライター、銭湯コラムニスト。1969年京都市生まれ。東京で見かけた富士山のペンキ絵が地元にはないのかという疑問から、京都府、滋賀県の現存する銭湯すべてに入浴。著書に「京都極楽銭湯案内」「京都極楽銭湯読本」(淡交社)など。

【 2018年10月23日 17時35分 】

ニュース写真

  • さまざまな浴槽が並ぶ浴室。奥には外気が気持ちいい露天風呂も(大津市中央1丁目・湯~トピアきりしま)
  • 燃料はプロパンガスのため煙突はない
  • フロントに掲げられた料金表
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