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鵜小屋と「日中不再戦碑」 京都嵐山の予定地で反発も

鵜を飼う施設の建設予定地。石碑は写真左の位置に立つ(京都市右京区・嵐山公園中之島地区)
鵜を飼う施設の建設予定地。石碑は写真左の位置に立つ(京都市右京区・嵐山公園中之島地区)

 京都・嵐山の夏の風物詩「鵜飼」で使われる鵜の飼育施設の建設を、嵐山通船(京都市右京区)が、嵐山公園中之島地区に計画していることが26日に分かった。飼育環境を向上させて鵜飼文化を発信し、観光振興に寄与するのが狙いだという。予定地に隣接して日中の平和を願う石碑があるため、管理団体が反発している。

 計画では、飼育施設を中之島の東端約100平方メートルの国有地(京都府管理)に鵜飼を催す嵐山通船が建設し、嵐山鵜飼観光文化振興協会が所有する。12月中に着工して来春の完成を目指す。現在の飼育地で昨年、鵜13羽がストレスとみられる原因で死んだために、風通しや日照条件を改善して本来の生息環境に近づけた新施設の整備を検討した。鵜飼文化を広く発信する観点からも観光客が多い同地区を予定地とした。景観に配慮して上部はネットで覆い、支柱は樹皮のような色を予定している。建設に関する府や京都市など行政機関の許可申請手続きを進めているという。

 予定地の東隣に立つ石碑「日中不再戦碑」は、盧溝橋(ろこうきょう)事件から30年の節目に合わせて計画され、1968年に建立された。当時の京都府知事や清水寺貫主、同志社大の学長など29人が呼び掛け人に名前を連ねた。石碑を管理している日本中国友好協会府連合会(上京区)は「平和の願いを込めて中国に向いて建立された。施設ができると思いが遮断されるので、目の前だけはやめてほしい」と話す。

 嵐山通船の湯川直樹社長は「観光と鵜飼文化継承のための施設。話し合いで打開策を考えたい」と話している。

 

【 2018年10月27日 08時00分 】

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