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木の葉置く「木葉天目」発見、人間国宝の石黒宗麿が制作

石黒宗麿作とみられる「木葉天目茶碗」(京都精華大研究チーム提供)
石黒宗麿作とみられる「木葉天目茶碗」(京都精華大研究チーム提供)

 京都市左京区八瀬に工房を構えた人間国宝の陶芸家石黒宗麿(1893~1968年)が制作したとみられる天目茶碗が見つかったと、京都精華大の研究チームが7日発表した。遺品や工房の調査で見つかり、「多様な技法に挑んだ石黒の作陶の様子を知る新たな手がかりになる」としている。

 作品は直径14・5センチ、高さ8センチの「木葉天目茶碗(このはてんもくちゃわん)」。碗の底に木の葉を置いて、鉄釉をかけて焼き上げる技法で、石黒のライフワーク的な作風という。銘印から晩年の作品とみられ、今後さらなる専門家の協力を得て鑑定を進める。

 同大学の教員5人でつくる研究チームが今春から、石黒の没後50年に合わせて工房兼住居の「八瀬陶窯」の調査や、残された陶片の分析に取り組んできた。6月、登り窯の中から、焼成時の「サヤ」と呼ばれる容器に入ったままの作品を発見した。チーム責任者の米原有二・同大学伝統産業イノベーションセンター長は「使っていない窯を倉庫代わりにしていたのではないか。大量の空のサヤに紛れ、一つだけ作品が入っていた。本人も気づいていなかった可能性がある」と話している。

 チームは研究成果を伝える展覧会を12月14日から学内のギャラリー(左京区)で開催し、発見した木葉天目茶碗も展示する予定という。

【 2018年11月08日 08時40分 】

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