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荒れ放題「廃屋」の了徳寺、大谷派に寄付へ 京都、旧伏見宮邸

土地や建物が真宗大谷派に寄付される見通しとなった「了徳寺」の門。河原町通から鴨川右岸まで広がる境内地を持つ(京都市上京区河原町通今出川下ル)
土地や建物が真宗大谷派に寄付される見通しとなった「了徳寺」の門。河原町通から鴨川右岸まで広がる境内地を持つ(京都市上京区河原町通今出川下ル)

 京都市上京区河原町通今出川下ルの真宗大谷派寺院「了徳寺」(2017年解散)の土地や建物といった財産が同派に寄付される見通しであることが18日、分かった。かつては伏見宮邸などとして使われた場所だが、約30年にわたり人が住んでおらず荒廃が進んでおり、「市内最大級の廃屋」などとして話題となっていた。

 1977年に了徳寺の前住職が亡くなった後、法事を行えなくなり門徒は市内の同派寺院が引き受けた。前住職の長女は東京居住で、寺には妻だけが住んでいたが、86年に長女の元へと移り無住寺となった。

 宗派が特命住職を置いたが2006年に長女、翌年に妻が亡くなり、前住職の親類が代務者となって法人解散の手続きを始めた。同時期には京阪出町柳駅近くで鴨川に面している好立地であることから、土地売却話を巡る詐欺事件が起きたほか、同寺の門徒の地位などを巡り裁判が複数起こされたこともあった。

 17年に法人を解散。長女の遺志を継いだ総代らが境内地(約4800平方メートル)や庫裏などの建物を宗派へ寄付する手続きを進めていた。大谷派はこのほど本山・東本願寺(下京区)で内部の会議を開き財産の寄付を受け付けると決めた。

 近くの出町桝形商店街を運営する桝形事業協同組合の鋸屋愼三理事長(68)は「木がうっそうとして薄暗い場所だった。商業施設やホテルではなく、多くの人が憩える公共の利益に資する場所になれば」と期待を込める。

 寄付を受けた大谷派総務部広報担当は「宗派として土地や建物をどうするかは決まっておらず、今後の検討課題だ」としている。

【 2018年12月19日 08時50分 】

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