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パーツを自作、昭和の名車を修理 京都の匠に全国から依頼相次ぐ

約50年前に製造された旧型車の修理を行う吉良さん(福知山市岩間・吉良自動車)
約50年前に製造された旧型車の修理を行う吉良さん(福知山市岩間・吉良自動車)

 昭和の名車を修理する、京都府福知山市岩間の吉良和彦さん(41)。フェアレディZ、ファミリア、カローラ…。昭和を彩った名車たちが、全国から吉良自動車の工場に運ばれてくる。多くはメーカーの純正部品が生産中止となった修理の難しい車種だ。しかし、吉良さんは自ら図面を引き、ピストンやパイプなどのパーツを自作。半世紀前の雄姿を見事によみがえらせる。

 舞鶴市出身。幼い頃から車が好きで、18歳になると同時に免許と愛車を手に入れた。愛知県の短大で整備士免許を取得し、綾部市のクラシックカー専門店で修理の腕を磨いた。

 2007年に独立し、福知山市で旧型車専門の修理工場を開業した。修理のモットーは「あと10年、新車のように走れる状態に仕上げること」。部品の少なさなどから、他店で修理を断られた車も「腕試し」と喜んで引き受けた。腕前は口コミで話題となり、今では全国から修理依頼や自作部品の注文が寄せられる。

 最近では自動車雑誌の企画で、世界に3台しかない幻の国産カスタムカー「グリフォン」の修理を請け負った。さびだらけの不動車で、当時の資料も一切残されていなかったが、手探りで壊れた部品を自作。3年以上かけて新車同然に仕上げた。お披露目の場となった東京の自動車イベントでは、大勢のマニアが集まり、こぞって写真に収めたという。

 「車と一体になって走る感覚は、新車では味わえない」と旧型車の魅力を語る。日本で「環境に悪い」「安全性が低い」と捉えられがちだが「海外では古き良き風情に愛着をもって、大切に乗り続ける文化がある。日本でも根付いてほしい」

【 2019年01月17日 17時20分 】

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