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京都・伏見稲荷に親子サル出没 観光客に人気も、襲われる危険

稲荷山でたびたび出没するニホンザルの親子。観光客に飛びかかるなどの被害も相次いでいる(京都市伏見区深草開土口町)
稲荷山でたびたび出没するニホンザルの親子。観光客に飛びかかるなどの被害も相次いでいる(京都市伏見区深草開土口町)

 外国人観光客の間で人気が急騰している京都市伏見区の伏見稲荷大社境内の稲荷山にニホンザルの親子が出没し、参拝者や観光客に飛びかかったり商店に侵入したりなどの事態が相次いでいる。区役所深草支所などは海外からの観光客に対して多言語表記の張り紙を設置して注意を呼び掛けている。

 同支所によると、地元から14日に「この1週間ぐらいでサルの親子がよく出てきていて、観光客に飛びついたりしている」と連絡があった。

 通報した中腹の茶店「三徳亭」の女性(81)によると、群れからはぐれたサルは見かけられたが、ここまで人に近づいてくるのは初めてという。中国人客に危険を伝えようにも「言葉が通じないのでどうしようもない。襲われてけがでもしたら大変」と心配する。人を恐れる様子がなく店の食べ物を取ったりもするといい「牙をむいてくるなど怖いので入り口のガラスを閉めているが、これでは商売にならない」と頭を悩ませる。

 同支所職員らが現地で大声で脅して追い払ったり、近くにいる観光客に注意喚起したりして連日対応している。英語や中国語、韓国語での注意書きチラシを茶店などに配り、掲示を依頼した。担当者は「えさを与えたり、供え物をそのままにして帰ったりしないでほしい」と呼び掛けている。

 記者が目撃した場所は、三ツ辻から一本道を西に数百メートル進んだ茶店や社が密集する一帯。玉垣のすぐそばに2頭の姿があり、人だかりができていた。「かわいい」といった声も聞かれ、その場にいた多くの人は笑顔。外国人旅行客らもスマートフォンやカメラを向けた。

 若い日本人女性グループがそばを通りかかった時、突然親ザルが一人の背中に勢いよく飛びかかった。女性は革製品の上着を着ていて幸いけがはなかったようだが、とても驚いた様子だった。

 ■子育て適地、居座る可能性も

 京都市動物園の種の保存展示課の山下直樹さんの話 ニホンザルは群れで行動し、食べ物を求めて移動する。ただ、えさが簡単に手に入ると分かり、身を隠す安全な場所が確保されていれば、長期間居座る可能性もある。子ザルに食べさせないといけないし、条件がそろっている稲荷山は居心地が良いのではないか。基本的に人を恐れて逃げるが、人慣れすると子どもや女性、お年寄りなどを見分けて襲ってくることもある。子ザルがいるので余計に神経質になっているのだろう。

【 2019年02月22日 10時26分 】

ニュース写真

  • 稲荷山でたびたび出没するニホンザルの親子。観光客に飛びかかるなどの被害も相次いでいる(京都市伏見区深草開土口町)
  • 日本語のほか英語や中国語、韓国語で表記された注意書き
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