出版案内
福祉事業団
京都新聞AR

「女の子に戻れるチカラ」 つるし飾り、潮風の民家に揺れて

山口さんが手作りした華やかなつるし飾り(京都府宮津市由良)
山口さんが手作りした華やかなつるし飾り(京都府宮津市由良)

 海に近く潮風が吹き抜ける宮津市由良の民家の一室に、ツバキやイチゴ、赤ん坊の人形など色とりどりの小物をひもでぶら下げた「つるし飾り」が並ぶ。一つ一つの大きさやデザインが少しずつ異なり、手作りの温かみが伝わる。作り手の山口朋子さんは「作品それぞれに愛着があって癒やされる」と話す。

 子どもの頃から手芸が好きで、15年ほど前に亡くなった母の古着着物を七分の一サイズの置き飾りにしたことを機に本格的に取り組むようになった。

 以来、レーヨン素材のちりめん生地などを使って手掛けたつるし飾りは約100点に上る。花やまり、おひなさまを連ねた「つるしびな」は、桃の節句の華やかな雰囲気の演出に一役買う。近くの海岸で拾ってきたハマグリの貝殻に布を縫い合わせてひな人形に見立てたユニークな作品もある。アイデア次第で作品の幅が広がるのも魅力のひとつだ。

 作品を飾る棚や台は夫の正憲さん(76)が木や竹を使って手作りしてくれるといい「協力してくれるから、ついたくさん作ってしまう」と笑う。

 作品を収納するスペースの確保が難しくなり「今年を最後にいい加減やめよう」と考えたが、気付くと裁縫道具を手にしていた。

 これまで自宅などで開いた展示会に訪れた人たちの「喜んでくれる顔がうれしい」と話し「つるし飾りには『女の子』に戻れる力がある」と信じている。

【 2019年03月16日 13時03分 】

ニュース写真

  • 山口さんが手作りした華やかなつるし飾り(京都府宮津市由良)
  • 多彩なつるし飾りに囲まれた部屋で制作に励む山口さん
京都新聞デジタル版のご案内

    観光・社寺のニュース