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幻の「からくり人形」ロボットの源流? 近世大阪で人気、実演

芸能史研究会の大会で行われた亀崎潮干祭のからくりの実演(京都市下京区・龍谷大大宮キャンパス)
芸能史研究会の大会で行われた亀崎潮干祭のからくりの実演(京都市下京区・龍谷大大宮キャンパス)

 芸能史研究会(事務局・京都市上京区)の大会が下京区の龍谷大大宮キャンパスでこのほど開かれた。大学教授や学芸員が近世に人気を集めながら廃れた幻のからくり人形の舞台や、歌舞伎と地方興行の関係などに関して語った。

 近世芸能文学が専門の山田和人同志社大教授は江戸時代に大坂・道頓堀で人気を博した「竹田からくり」について報告した。1662年に竹田近江が旗揚げし、明和年間(1764~72年)に退転して地方巡業に乗り出す中で、愛知県半田市の亀崎潮干祭の山車などにからくりが波及し、伝承されていったと解説した。山田教授は「竹田からくりは子ども狂言と組み合わせた興行で大坂名物にもなり、演目数は100以上あった。日本人がロボットを見てもそれほど不気味に思わないのは、からくりの伝統があるからではないか」と述べた。同祭のからくりの実演もあった。

 上方の京都と大坂、江戸の三都と金沢における江戸後期の歌舞伎興行を調べた塩川隆文・金沢市立泉野図書館主任主事は役者の交流や思惑について考察。「金沢を興行先として確保したい上方、上方の芸を取り入れたい金沢の意向が合致し、金沢が上方の興行圏に入った」と指摘した。

 年1回の研究大会に合わせ「林屋辰三郎芸能史研究奨励賞」の授与式もあり、頴川(えがわ)美術館の八反裕太郎学芸員と早稲田大坪内博士記念演劇博物館の後藤隆基助教が表彰された。

【 2019年06月11日 10時11分 】

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