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「お年寄り食堂」に込めた思いとは 店主夫妻「地域への恩返し」

お年寄りを対象にした「ゴールド食堂」を開く岩渕さん夫妻と店内(京丹後市網野町浅茂川・「天龍」)
お年寄りを対象にした「ゴールド食堂」を開く岩渕さん夫妻と店内(京丹後市網野町浅茂川・「天龍」)

 顔の見える地域にしたいと、京都府京丹後市網野町の仕出し料理店が、こども食堂ならぬお年寄りを対象にした「ゴールド食堂」を開いている。昨冬から月1回催し、毎回満席の盛況ぶりとなっている。利益はないが、店主夫婦は「障害がある四男の子育てを支えてくれた地域への恩返し」と特別な思いを込める。

 同市網野町浅茂川にある「天龍」の岩渕利次さん(62)と祐子さん(54)夫妻。市内の団体が催すこども食堂に昨秋協力したことがきっかけとなった。

 岩渕さん夫妻の四男麗星さん(21)は重度の知的障害を伴う自閉症。麗星さんとの日々の暮らしで、さまざまな局面で地域に温かく見守ってもらい感謝しているという。

 協力したこども食堂は、「地域の人が集う場」をコンセプトに幅広い人を対象としていた。お年寄りが交流し楽しそうに食事する姿が印象に残った。

 そんなお世話になった地域で「災害などいざという時に気付きが生まれるように」と2人は考え、おおむね65歳以上のお年寄りを対象とした食堂を昨年12月に初めて開いた。多くの人でにぎわい、2、4、5月と開催する度にすぐに予約が埋まっているという。名前はお年寄りのシルバーにちなんで「ゴールド食堂」とした。

 定員は約30人で、料金は500円。お昼時の2時間をゆっくり過ごしてもらいたいと、予約制で入れ替えもなしにした。2人は「利益はないけどみんなに楽しんでほしい」と話す。今後も月に1度のペースで催していきたいといい「こういう食堂がいろんな地域に広がってほしい」と願っている。

【 2019年06月11日 11時33分 】

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