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塀囲った建物跡「方形居館」か 京都・犬飼遺跡、天目茶碗も出土

深さ最大約2メートルの堀が出土した犬飼遺跡。奥には方形居館の跡と考えられる柱穴が並んでいる(亀岡市曽我部町)
深さ最大約2メートルの堀が出土した犬飼遺跡。奥には方形居館の跡と考えられる柱穴が並んでいる(亀岡市曽我部町)

 京都府亀岡市曽我部町の犬飼遺跡の発掘調査で、大規模な堀で囲まれた建物跡などが見つかり、京都府埋蔵文化財調査研究センターが12日、発表した。出土品などから鎌倉時代末―南北朝時代のものと推測され、中国産の緑釉(りょくゆう)陶器など高級な器も含まれていることから、有力者が居住していた「方形居館」の跡とみられるという。

 国営農地の整備事業に伴い、昨年11月から約1400平方メートルで調査。南北27メートル、東西約30メートルと同20メートルにわたるL字形の堀が、敷地を二つに区切る形で並んで出土し、それぞれの区画に、母屋とみられる大きな建物と小さな建物の柱穴が1棟分ずつ、ほぼ完全な形で見つかった。堀と建物の遺構がともに良好な状態で検出されることは比較的珍しく、14世紀ごろの建物跡としては丹波地域では最大規模という。二つの母屋は、柱の並びや太さなど内部構造に違いが見られ、区画ごとに建物の用途は異なっていたと考えられる。

 堀の幅は最大約8メートル、深さは最も深い所で約2メートルあり、同センターは「外部からの攻撃を意識した、防御性の高い施設といえる」とする。堀からは、直径12~13センチの瓦器椀(がきわん)や中国からもたらされた天目茶碗など多数の生活道具が出土した。

 担当者は「丹波と摂津を結ぶ交通の要所に、地元の有力者が館を構えていたことが分かる。堀の規模やしっかりした造りからも、動乱期であったことを具体的に示す史料になりうる」としている。現地説明会は16日午前10時半~正午。当日の問い合わせは080(1402)4397。

【 2019年06月13日 09時17分 】

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  • 深さ最大約2メートルの堀が出土した犬飼遺跡。奥には方形居館の跡と考えられる柱穴が並んでいる(亀岡市曽我部町)
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