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茶どころ京都・宇治の「茶樹」枯死の危機 住民から苦情も

2005年に撮影された宇治橋の茶樹帯=府山城北土木事務所提供
2005年に撮影された宇治橋の茶樹帯=府山城北土木事務所提供

 宇治川に架かる宇治橋(京都府宇治市宇治)の歩道に植わる茶樹が枯死の危機にひんしている。昨夏の猛暑が原因とみられ、景観を損ねているとの苦情も住民らから出ている。宇治の玄関口として、多くの観光客や住民らが往来する場所だけに、管理する府山城北土木事務所などは植え替えに向けて知恵を絞っている。

 同土木事務所によると、現在の宇治橋は1996年に完成した。延長約155メートルで、車道の両側にある歩道に、宇治のシンボルとして約千本の茶樹が植わる。植栽の数年後に寒さなどが原因で枯れて植え替えられた茶樹もあり、冬場は寒冷紗で覆うなど対策を取ってきた。

 しかし昨年夏、枯れた茶樹が目立つようになり、すっかり葉が落ちてしまった木もある。朝夕10分間の散水を30分間に延ばすなど猛暑対策も実らず、現在は全体の3~4割が枯れ、植え替えが必要な状態という。

 山城北土木事務所には、住民らから「何とかならないのか」との苦情も寄せられているという。7日に行われた宇治市の観光振興計画推進委員会では、委員が「観光客にとっては、担当が府か市かは関係ない。茶の木はこんなに汚いのかという印象を持たれてしまう」と指摘し、早急の対応を求めた。

 茶樹帯は橋の上にあるため風の影響を受けやすかったり、限られたスペースで根も張りにくかったりと、ただでさえ厳しい栽培条件を強いられている。同土木事務所は府山城北農業改良普及センターや宇治市などと連携し、暑さに強い茶樹の選定や土壌改良、植え替えの時期を含め検討を始めているという。

 同土木事務所施設保全室の松村実生室長は「専門家の意見も聞きながら、できるだけ早く植え替えたい。自然環境の変化の中でも持続可能な状態を保ち、多くの人に見てもらえるようPRも工夫したい」と言い、青々とした茶樹帯の復活を目指す。

【 2019年06月17日 10時58分 】

ニュース写真

  • 2005年に撮影された宇治橋の茶樹帯=府山城北土木事務所提供
  • 宇治橋の歩道に沿って植えられている茶の木。枯れが目立ち、植え替えが検討されている(宇治市宇治)
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