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185年ぶり、鳳凰と麒麟鮮やかに 祇園祭・船鉾の下水引新調

復元新調された船鉾の艫櫓の下水引(上)=3日午前11時22分、京都市下京区
復元新調された船鉾の艫櫓の下水引(上)=3日午前11時22分、京都市下京区

 祇園祭の前祭(さきまつり)巡行で最後尾を務める船鉾(京都市下京区新町通綾小路下ル)は3日、185年ぶりに復元新調した艫櫓(ともやぐら)の下水引「緋羅紗地鳳凰麒麟瑞雲(ひらしゃじほうおうきりんずいうん)文様刺繍(ししゅう)」を披露した。羽を広げた鳳凰と2体の麒麟の本来の色合いが鮮やかによみがえった。13日の曳初(ひきぞ)めから使う。

 鉾の後ろ部分を飾る織物で縦0・64メートル、横4・18メートル。これまで使っていた1834(天保5)年製の下水引は劣化し、変色が進んでいた。上京区の刺しゅう職人樹田紅陽さん(71)と左京区の川島織物セルコンが2年がかりで制作した。

 糸の隙間にかすかに残る色を頼りに当初の色を見極めた。緋色の羅紗に青や緑など25色の絹糸と金糸を使い、白っぽく変色していた麒麟の胸から腹にかけては朱色に仕上げた。麒麟や鳳凰の体の内側に真綿や和紙をあてがい、立体的に見えるように縫い込んだ。目にはガラスを入れて迫力を持たせた。

 祇園祭船鉾保存会の丸橋博之常務理事は「最近は傷みが激しく恥ずかしかったが、これで堂々と見てもらえる。満足いくものが出来上がった」と喜んでいた。

【 2019年07月04日 09時16分 】

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