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祇園祭のちまきネットで多数転売 山鉾関係者「罰当たりなこと」

フリーマーケットアプリ「メルカリ」に出品されている祇園祭のちまき
フリーマーケットアプリ「メルカリ」に出品されている祇園祭のちまき

 京都市の「祇園祭」に合わせて授与される「厄よけちまき」が、インターネット上で多数転売されている。ちまきは近年、作り手の高齢化や材料の不足などで授与数自体が減っている。授与する山鉾の保存会関係者は「あまり罰当たりなことはしない方がいいのでは」と転売をやめるよう求めている。

 祇園祭は八坂神社(東山区)の祭礼で日本三大祭りの一つに数えられる。同神社の祭神・素戔嗚尊(すさのおのみこと)の伝説にちなみ、ちまきは玄関に飾ると1年間の災厄を避けることができるとされる。

 かつては山鉾の巡行時に鉾の上から関係者が沿道の市民に投げ渡して授与していた。現在は前祭(さきまつり)23、後祭10の山鉾が巡行前の宵山など計1週間ほどの期間限定で授与している。近年は作り手の高齢化に加え、材料のチマキザサやわらの不足で、各山鉾とも授与数を減らす傾向にある。

 インターネット上では前祭の山鉾巡行(17日)で先頭を行く長刀鉾のちまきや、今年巡行順を決めるくじで「山一番」を引き当てた蟷螂山(とうろうやま)のちまきなどが多数販売されている。

 長刀鉾のちまきは、ヤフーオークションでは14日午前の段階で、10本ほどが出品されていた。フリーマーケットアプリ「メルカリ」でも同時間帯に15本ほどが並び、すでに売買が成立したものでは、正規の授与額が千円なのに対し、2千円近くで取引されていた。

 長刀鉾は連日、ちまき入手のための長蛇の列ができることで知られる。14日も午前10時からちまきを授与する予定だったが、数百人の行列ができたため、1時間以上繰り上げて午前9時から授与を開始。宵山の始まる夕方を待たず、約2時間後の午前11時までに当日分は売り切れた。

 正規で入手するために行列ができている中での転売に、長刀鉾保存会の井上俊郎代表理事は「一人一人に入手目的を確認するわけにもいかない。転売などがないよう個人の良心に任せるしかない」と言葉少なに語った。

 八坂神社は「ちまきはご神徳をいただくお守りのようなもの。神社や各山鉾の神々にお参りしていただくべきで、転売やインターネットで別の人から購入するのは、やめてもらいたい」としている。

【 2019年07月14日 12時50分 】

ニュース写真

  • フリーマーケットアプリ「メルカリ」に出品されている祇園祭のちまき
  • 長刀鉾のちまきを購入するために行列する人たち(京都市下京区)
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