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祇園祭の芸妓行列映像発見 60年前「ねりもの」記録

1957年の「ねりもの」で、梶原源太に扮し、舞を披露する芸妓(京都市中京区・市役所前)=市歴史資料館提供
1957年の「ねりもの」で、梶原源太に扮し、舞を披露する芸妓(京都市中京区・市役所前)=市歴史資料館提供

 江戸時代に始まり、1960年まで祇園東の芸妓が行っていた祇園祭の仮装行列「ねりもの」の様子を収めた珍しい映像が見つかり、前祭(さきまつり)の宵々山の15日夜、京都市東山区の四条通の路上で野外上映される。57年のニュース映画に収録されたもので、踊りの様子が分かる貴重な映像という。

 ねりものは、江戸中期に始まり、神輿(みこし)洗いの日、祇園甲部と祇園東の芸妓が歴史上の人物や歌舞伎役者に扮(ふん)して練り歩いたとされる。沿道で「所望」と声が掛かると、芸妓が舞を一差し披露したという。開催は不定期で、60年までの約200年間に少なくとも42回あったが、その後は催されていない。祇園甲部は35年の水害以降、不参加となっている。

 映像は57年に京都市が制作し、市歴史資料館(上京区)に所蔵されていたニュース映画「京都ニュース」の中に約45秒間写っていた。日中に束帯姿で大通りを進む芸妓のシーンで始まり、日没後に市役所前に詰めかけた大観衆の前で平安貴族「在原業平」や吉原の遊女「高尾太夫」、浄瑠璃や歌舞伎で知られる「梶原源太」に扮して舞う。

 ねりものを調査する、花街研究家で旅館支配人正脇良平さん(61)は「これまで写真は比較的多くあったが、舞が具体的に見られる映像は珍しい。現在、ねりものは中断しているが、復興の際には役立つのではないか」と評価する。

 15日に、歩行者天国となる四条通の川端東入ルと花見小路西入ルの2カ所にスクリーンを設けて催す「祇園天幕映画祭」の一環として上映される。ねりものを含む「京都ニュース」は約15分あり、川端東入ルで同8時35分から上映予定。雨天時は花見小路西入ルの鍵善良房に会場を移す。入場無料。映像は10月に開かれる京都国際映画祭でも上映される見通し。

【 2017年07月12日 08時43分 】

ニュース写真

  • 1957年の「ねりもの」で、梶原源太に扮し、舞を披露する芸妓(京都市中京区・市役所前)=市歴史資料館提供
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