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「信頼ゆらぐ」和装業界憤り はれのひ、京都の取引問屋も

はれのひのホームページ。現在は閉鎖されている
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 横浜市の着物レンタル・販売会社「はれのひ」が成人式に着る振り袖や着付けの注文を受けながら営業を停止した問題で、和装業界に波紋が広がっている。同社に着物を卸していた京都の呉服問屋は、寝耳に水の事態に「代金が回収できるのか」と気をもむ。着物の小売やレンタルを手掛ける会社の関係者は「業界への信頼がゆるぎかねない」と憤り、影響を懸念している。

 「どうなるのか、こちらが聞きたいくらいだ」。「はれのひ」に着物を販売していた京都市中京区の呉服問屋の総務担当者は、困惑した様子だった。成人式の前日と当日には東京にいる社員が着付けの手伝いに行く予定だったが、直前になって、同社の店舗責任者から「来なくていい」という趣旨のメールが送られてきたという。

 支払いは以前から滞りがちだったという。担当者は「何とか売掛金を回収しないと。先方と連絡がつかないが、今は情報収集しかない」と苦々しげに言った。

 信用調査会社の信用交換所京都本社(中京区)によると、同社は、この呉服問屋を含む京都市の和装関連会社3社と取引があり、売掛金は計約7500万~8600万円に上ると見られるという。

 振り袖の小売やレンタルを手掛ける全国の呉服店でつくる日本きものシステム協同組合(下京区)は9日、下京区のホテルで開いた例会で今回の問題を急きょ取り上げ、加盟業者は安心して利用できると消費者にアピールする宣言を出すことに決めた。

 成人式の振り袖のレンタルや販売は1~2年前に予約しているケースが多く、加盟店に「大丈夫か」という問い合わせがあるという。佐々木英典理事長は「残念で心が痛む。業界全体が同じととらえないでほしい」と懸念する。加盟する「京都まるなか」(八幡市)の中西英章社長は「経営理念の問題。今後はいっそう長年の信頼が求められ、地域密着の店が選ばれるのではないか」と話した。

 繊維卸会社でつくる京都織物卸商業組合の野瀬兼治郎理事長は「経営者の資質の問題が一番だが、倒産などのリスクにどう対処し、消費者をどう保護するかも考えないといけない」と指摘した。

【 2018年01月10日 08時40分 】

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