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時代劇復調、俳優養成所賑わう 京都・太秦、殺陣専門も

殺陣を学ぶ東映俳優養成所の受講生たち。4月からは「殺陣専門コース」ができる(京都市右京区太秦・東映京都撮影所内)
殺陣を学ぶ東映俳優養成所の受講生たち。4月からは「殺陣専門コース」ができる(京都市右京区太秦・東映京都撮影所内)

 時代劇に出演できる人材を増やそうと、「時代劇の聖地」京都・太秦の二つの撮影所が殺陣(たて)や所作を学べる場作りを進めている。東映は今春、俳優養成所に「殺陣専門コース」を新設。松竹も殺陣の特別レッスンを催すなど、養成機能を充実させている。時代劇の撮影数が近年盛り返し、エキストラをはじめ役者の需要が増えている背景がある。

 「時代劇の撮影が本当に増えた。海外からも撮りたいと相談が来ている」。東映京都撮影所(京撮)演技センターの進藤盛延室長の表情は明るい。「水戸黄門」など地上波民放レギュラーが消えた2011年ごろが底で、近年は時代劇専門チャンネルなどCSやBS向けを中心に時代劇撮影が「倍増の勢い」という。

 一方、脇の役者たちは高齢化が進み、時代劇の見せ場である立ち回りを担える人材が減りつつある。

 東映は、これまで太秦の俳優養成所に小学生対象の児童科と、中学生~35歳までの基礎科を設け、本年度は約40人が土日に演技全般を学んでいた。4月からは殺陣専門コースを追加。京撮の誇る殺陣集団「東映剣会」の会員を講師に、新装した道場で殺陣を学ぶ。

 初年度は、演技経験のない人が歩き方などの所作から学ぶ「初心者向け」(毎週木曜夜)と、演技経験のある「経験者向け」(同金曜夜)の2クラスを開く。年齢不問。入所金3万円、受講費1日3600円が要るが、「京撮直営なので、一定の力が認められれば京撮で撮るドラマに出やすい。なるべく現場で育て、殺陣の裾野を広げたい」。

 一方、松竹撮影所も5年前から「アクターズスクール」を所内で開講。毎週土曜に初・中・上級に分かれ、16~65歳の約50人が映画監督や殺陣師から時代劇の技を学ぶ。昨年からは平日夜を中心に月2回、殺陣の特別レッスンも始めた。

 プロの役者を志す人のほか、平日は会社勤めをしながら週末に学び、最近では撮影がある時にエキストラや端役を任され、出演料を得る人もいるという。同撮影所は「通行人役など撮影には多彩な人材が必要。時代劇が好きな人なら、ぜひ挑戦を」とする。

 両撮影所とも「時代劇を京都で守り伝えたい。東京の人がうらやむカリキュラムなので地元の人にぜひ受講してほしい」と呼び掛ける。

【 2018年01月24日 11時50分 】

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