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救命女性「なぜ…」疑問漏らす 「土俵下りて」アナウンスに対し

動画投稿サイト「ユーチューブ」に4日投稿された映像。倒れた多々見良三舞鶴市長の救命措置のため、複数の女性が土俵に上がっている
動画投稿サイト「ユーチューブ」に4日投稿された映像。倒れた多々見良三舞鶴市長の救命措置のため、複数の女性が土俵に上がっている

 4日にあった大相撲舞鶴場所(京都府舞鶴市)であいさつ中に倒れた多々見良三舞鶴市長(67)の救命処置中の女性たちに土俵から下りるよう場内アナウンスされた問題で、会場にいた市幹部職員らが5日、女性の1人は看護師と名乗って心臓マッサージを手際よく行ったことなど、当時の様子を証言した。女性はアナウンスに対し疑問の声を漏らしたという。

 市市民文化環境部の飯尾雅信部長(59)はスポーツ関係の部署の責任者として会場にいた。飯尾部長によると、土俵上で話していた多々見市長が突然、後ろの方にそのまま倒れたため花道から駆け寄り、土俵に上がった。周りを複数の人が取り囲み、「動かさない方がいい」という声も耳にした。

 客席の方から女性が駆け付け、周囲からの「医療関係者ですか」という問い掛けに「看護師です。心臓マッサージができます」と話したという。取り囲んでいた男性の間に入り、手慣れた様子で処置を始めた。

 その後、自動体外式除細動器(AED)を持った消防署員が来て、女性たちは処置を交代した。「女性の方は土俵から下りてください」という場内アナウンスに、女性は「人命救助をしているのになぜそんなことを言うのか」という趣旨の発言をしていたという。

 土俵近くの客席にいた市内の60代の女性は、女性2人が土俵にいて心臓マッサージなどをしている姿を目にし「女性たちのとっさの行動は素晴らしかった」と振り返る。土俵から下りるようにとのアナウンスには「命を助けようという状況の中での言葉ではなく、許し難い」と批判した。

 舞鶴場所の勧進元で前綾部市長の四方八洲男さん(78)は5日、土俵で最初に心臓マッサージを行った女性に電話で謝意を伝えた。女性に表彰状など何らかの形でお礼をしたいと伝えたが、女性は「当たり前のことをしただけなので、そっとしておいてほしい」と話したという。

【 2018年04月06日 07時05分 】

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