出版案内
福祉事業団
京都新聞AR

スイッチ一家に複数台普及目指す 任天堂君島社長が展望

任期中を振り返る君島社長(京都市南区・任天堂本社)
任期中を振り返る君島社長(京都市南区・任天堂本社)

 28日の株主総会で退任する任天堂の君島達己社長が1日、京都新聞社の取材に応じた。販売が好調な家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」について「一家に複数台にまで広がれば」と期待し、ゲーム専用機ビジネスの将来像について「エンターテインメントと新しい技術の融合で形が変わっていく」と展望した。

 君島社長は2015年9月、岩田聡前社長の死去に伴い就任した。任期中は若手への権限委譲に力を入れたといい、「(任天堂を世界的なゲーム会社に育てた)山内溥元社長から教わった、娯楽以外の事業に手を出さない『分相応』などの考えを若い人に伝え、新しいリーダーを育ててきた」と振り返った。

 スイッチに関しては「小売店に見せて手応えはあったが、最後までどうなるか分からなかった」と発売前の心境を明かした。「夢は(1億台売れた家庭用ゲーム機)Wii(ウィー)のように多くの人の話題に上ること。まだこれからだが、携帯も据え置きもできる特長を生かしていろんなことに挑戦し、Wiiと違う広がりをさせたい」と述べ、一家に1台以上の普及を目指すべきとの考えを示した。

 16年に参入したスマートフォン向けゲーム事業については「収益としてはまだ物足りない」と今後の経営課題に挙げた。「長く遊んでもらえるゲームの層を厚くすることが大事だ」と述べた。

 バトンを託す46歳の古川俊太郎取締役に対しては「今後、集団指導体制が浸透する。若手と同じ世代のまとめ役として、独創的な製品をつくる使命を果たしてもらいたい」と求めるとともに「さまざまな技術や可能性を追求し、ビジネスを広げてほしい」とエールを送った。

 ゲーム機事業の将来像については「今のゲームビジネスは(花札やトランプなども売ってきた)130年の社歴の中で4分の1に過ぎない。中心は他にない面白い遊びを考えることだ」として、新技術との融合が鍵になると指摘。「100年後にはビデオゲームという概念も変わっているかもしれないが、人々が生きていく中で息を抜いたり、笑ったりするためのエンターテインメント事業として続くだろう」と述べ、人を喜ばせる娯楽ビジネスとして将来も残っていくとの見方を示した。

【 2018年06月02日 12時10分 】

ニュース写真

  • 任期中を振り返る君島社長(京都市南区・任天堂本社)
  • 店頭に置かれたニンテンドースイッチを見つめる買い物客
京都新聞デジタル版のご案内

    地域のニュース

    全国のニュース