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野生動物の「心」、遺伝子から迫る 京大でシンポ

京都大野生動物研究センターの10年を振り返ったシンポジウム(京都市左京区)
京都大野生動物研究センターの10年を振り返ったシンポジウム(京都市左京区)

 京都大の野生動物研究センターの創立10周年を記念したシンポジウムが11日、京都市左京区の京大であった。チンパンジーやボノボ、イルカ、イヌワシなどさまざまな動物の観察から得られた知見を披露し、世界中で展開してきた研究の意義を強調した。

 村山美穂センター長は、遺伝子解析の技術を使って動物の「心」に迫る研究を紹介。サルの一種マーモセットを使い、遺伝子の差で社交性を比較した実験を説明した。「性格と健康は関係があるとも言われる。幸福度の高いオランウータンは長生きするという研究もある」と話した。またアフリカでは、狩猟で野生動物が減っていると報告し、「タンパク源は住民に必要。野生動物の家畜化を試みている」と述べた。

 伊谷原一教授は、アフリカに生息する霊長類を解説。チンパンジーやゴリラは、集団間の関係は敵対的なのに対し、ボノボは非敵対的で別々の集団が出会っても「性交渉」などを通じて融和的な関係を作り上げると説明した。

 このほかイルカの睡眠やチンパンジーの知性、京都市動物園での研究の報告があり、人が動物をよく知ってこそ共存できることを確認した。

【 2018年06月11日 22時50分 】

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