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交通網が全面遮断、市民生活に打撃 京都・丹波地域

貯水量が最高水位に迫る日吉ダム(6日午前9時20分ごろ、南丹市日吉町)
貯水量が最高水位に迫る日吉ダム(6日午前9時20分ごろ、南丹市日吉町)

 京都府全域で5日から6日にかけて降り続いた大雨は、降り始めからの雨量が亀岡市の一部で500ミリを超え、畑野町の女性(52)が死亡するなど、丹波2市1町に大きな被害をもたらした。丹波と京都市内とつなぐJR山陰線をはじめ、基幹道の京都縦貫自動車道と国道9号が通行止めとなり、交通網が全面的に遮断されて市民生活が終日大きく乱れた。

 【亀岡市】市内では保津川(桂川)沿いの地域を中心に避難勧告、避難指示が発令され、6日朝にかけては避難所15カ所に約180人が不安な夜を過ごした。安町の市役所市民ホールに、宇津根町のグループホーム「三愛の里うつね」に職員と利用者約20人と避難した女性(83)は「不安で寝られなかった。早くやんでほしい」と話した。

 女性(52)が一庫大路次川から遺体で発見された畑野町では午後7時ごろ、土砂災害が発生し、道や川の一部をふさぎ、一時、濁水や土砂、流木が道路まであふれた。西別院町でも、民家の床下まで水が迫り、土のうで防いだ。大阪府池田市と結ぶ国道423号も一部通行止めになった。

 交通網が遮断されたため、通勤など市民生活に支障が出た。亀岡市立病院(篠町)では、医師が出勤できず、全14診療科で外来と手術を中止した。入院患者約90人に対しては、当直開けの医師3人で対応したという。同病院は「開院以来初めて」とする。

 国道9号で渋滞に巻き込まれたトラック運転手(32)は「亀岡インターから2キロ弱進むのに3時間かかった。和歌山まで行きたいが、いつになるのか」と疲れた表情だった。

 保津川遊船企業組合は、保津川が氾濫し、甚大な被害をもたらした2013年の台風18号での経験から27日までの運休を決めた。当時、事務所1階が水没したため、6日は職員が終日待機した。同組合は「嵐山に行けないので確認できないが、下船場も流されているのでは」と話した。

 【南丹市】市内全域に避難勧告が発令され、5日夜から6日早朝にかけて、避難所30カ所に142人が身を寄せた。八木町の八木中に避難した男性(67)は「地盤が低いところに住んでいるので怖い。今後も雨が続く予想なので心配」と疲れた表情で話した。

 川の氾濫や山からの流水で、園部町埴生と美山町佐々里で計3戸が床下浸水した。園部川は5日深夜、小山観測所で避難判断水位に達した。日吉町の日吉ダムでは、6日午後2時に最高貯水位の201メートルを超えた。その後のダムの放水で大堰川(桂川)の水位が上昇。市は午後5時、園部町と八木町の約2千世帯、約4500人に避難指示を出した。

 南丹市では、雨量規制の超過や土砂崩れで道路の通行止めが相次いだ。八木町八木では道路脇のがけが幅約10メートルにわたって崩れ、土砂や樹木が道をふさいだ。船井郡衛生管理組合京都中部クリーンセンター(八木町)の搬入路でも崩土や倒木が発生した。

 交通網も混乱した。JR園部駅では早朝、運転見合わせを知らせる張り紙が改札前に掲示された。普段は通勤・通学者でにぎわう駅舎は明かりが消え、閑散としていた。

 【京丹波町】町内全域に避難準備情報を出し、10施設に18世帯25人が避難した。新水内の観音峠を通る国道9号では道路脇の斜面が崩れ、片側車線の交互通行となった。

【 2018年07月07日 09時37分 】

ニュース写真

  • 貯水量が最高水位に迫る日吉ダム(6日午前9時20分ごろ、南丹市日吉町)
  • 京都縦貫自動車道や国道9号などが通行止めになり、長時間にわたり発生した渋滞+(6日午後0時40分ごろ、亀岡市余部町)
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