出版案内
福祉事業団
京都新聞AR

琵琶湖に冷却効果ない? 温暖化で猛暑日急増

厳しい日差しの中、日傘やタオルを手に琵琶湖の遊覧船から降りる人たち(23日午後2時50分、大津市浜大津5丁目・大津港)
厳しい日差しの中、日傘やタオルを手に琵琶湖の遊覧船から降りる人たち(23日午後2時50分、大津市浜大津5丁目・大津港)

 滋賀には琵琶湖があるから、隣の京都ほど暑くない-。こうした湖国のイメージを覆すようなデータが、今夏の酷暑で明らかになっている。今月には東近江市で全国5位の高温を観測した日があり、大津市では23日に10日間連続猛暑日の史上最多タイを記録した。彦根地方気象台は「滋賀も相当暑く、特に夜は熱中症の危険が高い」とする。理由として、日本一の湖の存在が影響しているという。

 彦根地方気象台によると、15日に東近江市で観測した38・5度は、全国5位の高さだった。23日の最高気温は大津市で36・8度、彦根市で36・1度。大津市は1994年、2013年以来、10日連続で最高気温35度以上の猛暑日となった。

 「琵琶湖は自然の空調設備だ」。滋賀県は大量の水をたたえた琵琶湖のおかげで、気温が上がりにくいとのイメージを持つ人は多い。だが、湖国の7月の平均最高気温は、大津市30・5度、東近江市30・2度で、京都市の31・5度に及ばないものの、臨海部の神戸市や津市の30度より高い。彦根地方気象台に聞くと、「湖岸では琵琶湖の影響が多少あるが、その程度は分からない」とする。真夏の湖水温は30度前後と高く、そもそも冷却効果はあまり期待できない。

 逆に沿岸部は夜、下がりにくい湖水温の影響を受ける。最低気温が25度以上の熱帯夜は、10年~18年に彦根市で198日、大津市で171日あった。湿度も高く、7月の彦根市の平均湿度は78%で、「蒸し風呂」と呼ばれる京都市の70%を上回る。湿度が高いと熱中症の危険も増すため、夜間も注意が必要になる。

 近年は温暖化や都市化の影響も見逃せない。80年代の10年間、猛暑日は大津市で20日、東近江市で1日、彦根市ではゼロだった。しかし、10年~18年は大津市と東近江市で107日、彦根市も55日観測しており、大幅に増えている。

 今月1~22日、県内で熱中症やその疑いで搬送された人は542人で、昨年同時期より343人も多い。23日も25人が搬送された。同気象台は同日、長期間の高温に関する気象情報を発表、「今後2週間は命に関わる危険な暑さが続く。夜間も含め熱中症に警戒を」と注意を呼びかけている。

【 2018年07月24日 17時00分 】

ニュース写真

  • 厳しい日差しの中、日傘やタオルを手に琵琶湖の遊覧船から降りる人たち(23日午後2時50分、大津市浜大津5丁目・大津港)
京都新聞デジタル版のご案内

    地域のニュース

    全国のニュース