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本庶氏にノーベル医学生理学賞 京都大特別教授

ノーベル医学生理学賞の受賞が決まり、記者会見で笑顔を見せる本庶佑・京都大特別教授(1日午後7時32分、京都市左京区・京都大)
ノーベル医学生理学賞の受賞が決まり、記者会見で笑顔を見せる本庶佑・京都大特別教授(1日午後7時32分、京都市左京区・京都大)

 スウェーデンのカロリンスカ研究所は1日、2018年ノーベル医学生理学賞を、京都大特別教授の本庶佑氏(76)らに贈る、と発表した。授賞理由は「がんの免疫逃避機構の抑制による治療法の発見」。免疫反応のブレーキ役となる膜タンパク質PD1を発見し、このタンパク質の働きを抑える抗体をがん治療薬として用いる研究開発を主導した。既に一部のがんの治療薬として認可され、臨床の現場で目覚ましい成果を挙げ、がん治療に革新をもたらしている。

 もう一人の受賞者は、米国の免疫学者ジェームズ・アリソン氏(70)で、PD1と同じように免疫を抑制する膜タンパク質を発見し、働きを阻害する抗体ががん治療薬に応用されている。

 日本人のノーベル賞受賞は26人目。医学生理学賞は1987年の利根川進・米マサチューセッツ工科大教授、2012年の山中伸弥京大教授、15年の大村智北里大特別栄誉教授、16年の大隅良典東京工業大栄誉教授に続く5人目。湯川秀樹博士をはじめ出身や大学の在籍など京都ゆかりの受賞者は本庶氏で14人目。授賞式は12月10日にスウェーデン・ストックホルムで開かれ、賞金計900万クローナ(約1億1500万円)が2人に贈られる。

 本庶氏は分子生物学、生化学の第一人者。免疫システムの中で多様な抗体が発生する仕組み、免疫細胞の分化と増殖の仕組みなど、免疫学の中心的な課題に早くから取り組み、世界に先駆けた研究成果を次々と発表してきた。

 1992年に発見したPD1は当時、機能は不明だったが、98年にマウスの実験で免疫を抑制する働きがあることを解明。その後、がんのモデル動物を使った実験や臨床試験(治験)でPD1の機能を阻害することで、がんの増殖や転移を抑えられることも実証し、2014年に世界に先駆けて日本で抗PD1抗体が悪性黒色腫(メラノーマ)の治療薬「オプジーボ」として承認された。国内では現在、肺がんや腎臓がんの一部などで承認されている。

【 2018年10月01日 19時18分 】

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