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観月の名所広沢池、都市公園化で保存 従来は水路に位置付け

京都市が都市公園として保存計画案をまとめた広沢池(京都市右京区)
京都市が都市公園として保存計画案をまとめた広沢池(京都市右京区)

 京都市は、2016年4月に国から譲与された広沢池(右京区)の保存計画案をまとめた。従来は水路に位置付けていたが、都市公園に改め、景観向上や水質改善に取り組む方針を盛り込んだ。施設整備に関しては現状維持を基本として、あずまやの改修やベンチの設置などにとどめる。

 広沢池は8~10世紀に造られたとされ、観月の名所として平安時代から多くの歌や文学作品で取り上げられてきた。野鳥観察や散策、五山送り火を眺める場としても知られ、10年には農林水産省の「ため池百選」に選定された。

 一方、生息するヒクイナとクイナは府のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されているほか、周囲に樹木が生い茂り、景観の妨げになっている。国からの譲与を機に、良好な自然環境を後世に引き継ぐため、保存計画案を作った。

 保存計画案は、植生や景観の特性を踏まえて池を六つのゾーンに区分し、それぞれの現況に適した保存管理方針を示した。西岸ゾーンでは、東岸からの眺望を守るため、桜並木の剪定(せんてい)やあずまやの改修を進める。東岸ゾーンは、景観の妨げとなる新たな植栽は行わず、散策路としての環境整備を図るためベンチの設置を検討するとした。水質改善策では、継続的な水質確認やヨシ原の育成、微生物の投入などを挙げた。

 来年4月の開園を目指し、本年度中に計画を策定する予定。今月26日まで市ホームページなどで市民の意見を募っている。

【 2018年11月22日 11時36分 】

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