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民間撤退で赤字100億円超に膨張へ 京都市バス、今後10年で

京阪バスが管理や運行を受託している京都市バス(7日午後4時半、南区・九条営業所)
京阪バスが管理や運行を受託している京都市バス(7日午後4時半、南区・九条営業所)

 京阪バス(京都市南区)と西日本ジェイアールバス(大阪市)が京都市バスの運行受託から撤退・縮小する問題で、来年度から10年間の市バス事業の経常赤字額が計100億円を超える見通しとなったことが4日分かった。市交通局による直営路線の拡大や他のバス会社への委託料の増加が響くためで、民間の撤退・縮小によって経常赤字の規模が想定の4倍以上に膨らむ。

 市交通局は、今後10年間の「市バス・地下鉄経営ビジョン」を策定中で、6月に公表した骨子案では、車両の更新などもあり、10年間の経常赤字額を計24億円と見込んでいた。ところがその後、九条営業所(南区)の一部6系統66両を委託している京阪バスが2019年度限りで撤退を決めた。梅津営業所(右京区)の一部9系統80両を担う西日本ジェイアールバスも19年度から8系統66両に縮小することになった。

 2社が運行しなくなる車両は、市交通局が直営化するため人件費がかさむ上、運転手や整備士の不足で他の民間バス会社への委託料も増え、年間で計12~13億円のコストアップ要因になるという。燃料価格の高騰も重くのし掛かる。

 市交通局の試算では、乗客数が現状水準で推移した場合、経常赤字額は年間で最大十数億円に達する可能性がある。

 市バス事業は観光客の増加などを受け、17年度決算まで15年連続で経常黒字を確保し、14年度以降は一般会計からの繰り入れを行わない自立した経営を達成している。3600億円の企業債残高を抱える市営地下鉄事業への支援や一般会計への配当も行っている。

 今後は一転して経常段階で巨額の赤字が生まれる見通しだが、市交通局は引き続き一般会計からの繰り入れを受けない方針。増収対策や運営コストの縮減に努め、「10年間で経常収支の均衡を図りたい」としているが、予断を許さない状況が続きそうだ。

【 2018年12月05日 11時20分 】

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