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「俺以外の男としゃべるな」はデートDV 高校で学習「気づいて」

「俺以外の男としゃべるな」などとデートDVを再現する寸劇をする生徒たち(京都府京田辺市河原・田辺高)
「俺以外の男としゃべるな」などとデートDVを再現する寸劇をする生徒たち(京都府京田辺市河原・田辺高)

 交際中のカップル間のさまざまな暴力「デートDV」を未然に防ごうと、京都府京田辺市がこのほど、同市河原の田辺高の2年生を対象に初の学習会を行った。府内でDV被害の認知件数は増加傾向にある。若いカップルに多いデートDVも増えているとみられ、市女性交流支援ルームの堀美津代所長は「DVは夫婦間だけでなくともあり得る。気軽に相談していいんやで、と伝えたい」と話す。

 学習会は、生徒たちのDV再現寸劇を交えて行われた。交友関係を制限する、デート代をいつも払わせるなどの実例を紹介すると、「これもあかんかったの」と驚く生徒も。女子生徒(17)は「前付き合ってた人にスマホをチェックされたが、『見せないといけないのかな』と思っていた。話し合いにくいことだけど、自分を大事にしたい」と話した。

 府警がまとめたDV事案認知件数は、2015年の1550件から18年は11月末時点で2201件と増えている。デートDVの被害も多いとみられ、府もデートDVに関するパンフレットを発行してホームページに掲載するなどの対策をしている。

 京田辺市女性交流支援ルームに昨年度に寄せられた相談は307件で、最も多かったのは夫婦関係の相談(115件)。ただ、堀所長は「相談するような内容じゃないと思い、デートDVを受けていても誰にも相談していない可能性もある」と指摘する。

 「デートDVを受けている状態で結婚し、被害がエスカレートしたケースも考えられる。お互いが対等な関係だと早くから認識していれば、その後の関係は変えられたかもしれない」として中高生へのアプローチの大切さを強調、「これは暴力だという認識がなければ相談につながらない。恐怖を感じることがあれば、まず相談してほしい」と呼び掛けている。

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 大学生による取り組みもある。同志社女子大情報メディア学科(京田辺市)の学生が14年に京都市公式動画としてデートDVをテーマにした映像を制作、動画投稿サイト「YouTube」の京都市公式ページで公開した。サークル合宿の参加を彼氏に止められるなど大学生にとって身近な事例を再現した動画は2万回以上閲覧された。

 京都市は「デートDVは身近な出来事。当事者だけでなく、第三者も正しく知識を知り、周囲のデートDVに気付いてあげてほしい」と話している。

【 2018年12月24日 18時00分 】

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