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滋賀県が幹部会議の議事録作らず 「自由な意見言えなくなる」

滋賀県庁(大津市)
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 滋賀県が、知事や部長ら県幹部による最上位の庁内会議「県政経営会議」に掛けられた重要議題の議事録を作成していなかったことが31日までに、京都新聞の情報公開請求で分かった。県の政策形成過程を検証する上で重要な内容にもかかわらず、「自由な意見が言えなくなる」として、メモも録音も残していなかった。本年度から議事録作成に着手したが、過去10年分の会議内容が公文書で確認できない状態となっている。

 県政経営会議は、知事、副知事、教育長、警察本部長、知事部局の部長らで構成。原則週1回開き、県政方針や重要施策に関する討議、報告を行う。全庁的な議論を要する重要事項は「論議事項」、条例や諸規定などは「協議事項」と分類して扱っている。

 情報公開請求では、2017年度の全会議の議事録の開示を求めた。その結果、論議事項の議事録はすべて不存在との回答だった。協議事項は、計42回の会議のうち19回分について発言の概要を記した文書が開示された。

 県は「自由な発言をしてもらうため、詳しい議事録は作らないことになっていた」と説明。こうした方針は08年度の会議発足時から続いており、「録音やメモもとらないことになっていた」という。

 取材で入手した同会議の議事次第によると、17年度の論議事項には「国の原子力政策に向き合う当面の滋賀の視点」や「今後の財政運営」「次期基本構想のあり方」などが挙げられていた。県議会で問題視された新生美術館や医療福祉拠点に関する議題も議事録は作成されていなかった。

 県は、公文書管理条例の制定を進めており、本年度から論議事項も発言の要旨を記録する方針に転換した。だが、会議が発足した08年度から17年度までの記録の復元はできないという。

 県企画調整課は「協議内容が公文書として残らず、政策形成過程を検証できなくなっていることは申し訳ない」としている。

【 2019年02月01日 10時48分 】

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