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ふぐ調理の資格、全国バラバラ統一を 協会「安全性確かに」

フグ調理の資格統一に向け、料理人に取り扱いの方法を指導する大田さん(左)=野洲市
フグ調理の資格統一に向け、料理人に取り扱いの方法を指導する大田さん(左)=野洲市

 全国のフグを扱う料理人などでつくる「全日本ふぐ協会」(京都市東山区)が、都道府県ごとに異なるフグ取り扱い資格の統一を目指している。「法律でしっかり定め、安全性を確かなものにしたい」と、街頭での署名活動や全国の制度調査などに取り組んでいる。

 死に至る場合もある毒を持つフグの取り扱い資格は現在、各都道府県の条例や要綱で定められ、名称や免許の要件はばらばら。京都府では「ふぐ処理師」と呼ばれ、要件は「ふぐの処理に従事した経験年数が1年以上の者」などとするが、滋賀県は「ふぐ調理師」、要件は「調理師免許」だ。全国には、実技試験がなく講習だけで取得できる地域もある。

 同協会によると、山口県や石川県が本場だったフグ食は養殖の拡大などで全国に広がる一方、食中毒の事故が絶えないといい、大田晶子会長(57)=滋賀県野洲市=は「安全を保障できない。せっかく資格を取っても、他府県に移る際には取り直さなければならず、負担になっている」と指摘する。

 協会は2017年に「ふぐ調理師法案」をまとめ、技術試験や資格名称の統一、既存の受験要件の撤廃を掲げた。議員連盟の設立による立法化の早期実現も目指す。除毒処理の基本をそろえるために技術試験や講習では一律でトラフグを使用し、名称は調理師免許を持っていれば「ふぐ調理師」、無ければ「ふぐ処理師」と呼ぶことなどを提案する。

 広く水産関係者らが免許を取得すれば正しい知識が広がり、雇用促進や輸出の追い風にもなると見込む。国際ライセンス化することで外国人の資格取得も促し、世界に広げたい考えも。17年に「ふぐに関する資格制度の改正」への3万人超の署名を集めて厚生労働省に提出したほか、47都道府県を訪問して制度の違いを調査し、結果をホームページで公開している。

 全日本調理師協会会長で全日本ふぐ協会顧問の麻生繁さん(70)=京都市東山区=は「フグは高級食材だったが、養殖も進んで多くの人が食べる時代になった。毒があると知っていても軽く考えている場合もあるが、生死に関わる問題で、正確なマニュアル作りが必要だ」と話す。

【 2019年02月02日 15時45分 】

ニュース写真

  • フグ調理の資格統一に向け、料理人に取り扱いの方法を指導する大田さん(左)=野洲市
  • 全日本ふぐ協会が技術試験や講習で一律の使用を目指すトラフグ
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