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五山の送り火で使った炭 珈琲の焙煎に 思いはせる香ばしさ

五山の送り火に使用した炭を使ったコーヒーを焙煎する焙煎機(京都市西京区・ワールドコーヒー本社)
五山の送り火に使用した炭を使ったコーヒーを焙煎する焙煎機(京都市西京区・ワールドコーヒー本社)

 ご先祖さまに思いをはせながらコーヒーを味わってほしい-。五山の送り火に使用した薪をもとにした炭火焙煎(ばいせん)コーヒーを、京都のコーヒー会社が作った。集めた資金の一部を送り火の保存活動に寄付するクラウドファンディング(CF)の返礼品として考案した。「地元の伝統行事を守る手伝いができれば」と協力を呼びかけている。

 「大」の字で名高い如意ケ嶽(京都市左京区)近くに本店を置くワールドコーヒー(本社・西京区)が企画した。京都五山送り火連合会などに協力を依頼し、五山すべてから、昨年の送り火で使われた薪の炭を譲り受けた。

 炭火による焙煎は、豆がふっくらと仕上がり炭の香ばしい香りが付く。ワールドコーヒーの戸塚晴彦社長(46)によると、五つの山によって炭の特徴が違うといい、焙煎の方法を工夫した。「鳥居形」の炭は油分が多かったため、火の入れ方を調整することで強い香りと味のする豆に仕上げた。

 同社はインターネットを通したCFを9月末まで行っている。5千円の支援に対する返礼品には、五山それぞれの炭で焙煎したコーヒー100グラムずつと巾着袋に入れた炭のセットを贈る。送り火鑑賞券付きの支援メニューもあり、集めた資金の10パーセントを同社から連合会に寄付する。

 「松の調達や山の斜面の補修にコストがかかる。多くの人に知ってもらいサポートしてもらうきっかけになれば」と、プロジェクトに協力した同連合会の荒毛谷潤前会長(54)は期待を込める。

 戸塚社長は「貴重な炭を頂いた。技術や経験を生かしておいしいコーヒーを焙煎したい」と話している。問い合わせはワールドコーヒー075(314)2255。

【 2019年08月06日 11時54分 】

ニュース写真

  • 五山の送り火に使用した炭を使ったコーヒーを焙煎する焙煎機(京都市西京区・ワールドコーヒー本社)
  • 焙煎用に五山から譲り受けた炭の一部
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