AsiaNet 84600 (1044)

【プリマスミーティング(米ペンシルベニア州)2020年6月30日PR Newswire=共同通信JBN】

*INO-4800が米政府の「ワープ・スピード作戦」に選定

*40人の健康なボランティアが参加した第1相臨床試験の予備的分析で、参加者の94%がINO-4800を2回投与後、6週目に全体的な免疫反応を示した

*8週目まででINO-4800の投薬計画は安全で忍容性が高く、深刻な有害事象はなかった。報告された有害事象は全て重症度1

*前臨床動物チャレンジ試験で、INO-4800はウイルスに侵されたマウスの肺のSARS-CoV-2複製に対して完全な防護を提供

*INOVIOは規制当局の同意を得て、今夏、米国で第2/3相有効性試験を開始

感染症やがんから人々を守り、治療するための精密設計DNA医薬品の迅速な市場投入に重点的に取り組むバイオテクノロジー企業、INOVIO(NASDAQ:INO)は30日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のワクチン候補INO-4800の最初の2つの第1相臨床試験群から良好な暫定臨床データが得られたと発表した。INO-4800は、2021年1月までに米国民への安全で効果的なワクチンの大量提供を目指す新たな国家プログラムである米政府の「ワープ・スピード作戦」の一環として、非ヒト霊長類(NHP)チャレンジ試験の参加資格も与えられた。INOVIOはさらに、第1相試験を拡大し、追加群に高齢の参加者を加え、規制当局の同意を得た上で今夏、第2/3相有効性試験を開始する予定。

INOVIOの社長兼最高経営責任者(CEO)、J・ジョセフ・キム博士は「INOVIOは、この試験を可能にしてくれた全ての試験参加者と研究スタッフに感謝したい。われわれは、良好な暫定的安全性とこれまでの細胞反応と液性免疫反応の初期結果、およびINO-4800の『ワープ・スピード作戦』参加に意を強くしている。SARS-CoV-2に罹患したマウスの肺でのウイルス複製が、INO-4800ワクチン接種で阻止されたこともうれしく思っている。INO-4800は、室温で1年以上変質せず、時下のパンデミックとの戦いで集団予防接種を行う際の重要な要素である、輸送中や何年も保管する際の冷凍が不要な唯一の核酸ベースのワクチンで、早急な開発促進を心待ちにしている」と語った。

INO-4800の第1相臨床試験は、感染症流行対策イノベーション連合(Coalition for Epidemic Preparedness Innovations、CEPI)から資金提供を受け、18歳から50歳までの40人の健康な成人ボランティアを2つの米国施設に登録した。参加者は1.0 mgと2.0 mgの投与群に登録され、各参加者は4週間間隔で2回、INO-4800の投与を受けた。各投与は、INOVIOのCELLECTRA(R)2000デバイスを使用し皮内注射で行われた。独立したデータ安全性監視委員会が、安全性データをレビューした。INO-4800は概ね安全で、8週目まで両群の全参加者で高い忍容性を示した。報告された10件の有害事象(AE)は全て重症度1で、ほとんどが注射部位の発赤だった。重大な有害事象(SAE)の報告はなかった。

液性免疫反応と細胞性免疫反応を含む複数の免疫アッセイが、1.0 mgと2.0 mgの両用量群で2回の投与後の6週目に実施された。これまでの分析では、94%(試験参加者36人のうち34人)が、液性(結合および中和)反応およびT細胞免疫反応を評価する初期データのベースで全体的な免疫反応を示した。1.0 mg用量群の参加者1人と2.0 mg用量群の参加者2人は、試験参加時にCOVID-19免疫反応が陽性で、感染歴があることが分かったため、免疫分析から除外された。2.0 mg用量群の参加者1人は、安全性または忍容性とは無関係の理由で試験を中止した。INOVIOは、全データセットを査読付き医学雑誌で発表する予定。

INOVIOのDNAワクチンの重要な特徴の1つは、バランスの取れた抗体とT細胞の免疫反応を発現できることで、これはSARS-CoV-2感染の場合、COVID-19ワクチンの開発で重要な要素となる可能性がある。この点に関し、最近の科学報告書で、回復期の患者に見られるSARS-CoV-2特異的T細胞がCOVID-19疾患の重症度の制御に積極的に関与していることが示されている(Grifoni et al, Cell 2020)一方、他の研究では、回復期の個人のかなりの割合(33%-40%)で中和抗体が検出可能なレベルを下回っていた(Robbiani et al, Nature 2020 and Payne et al, MMWR 2020)ことが明らかになっている。

INO-4800は、第1相試験の良好な暫定データに加え、SARS-CoV-2ウイルス・チャレンジ試験でマウスに対する予防効果が明らかになっており、INO-4800ワクチン接種がSARS-CoV-2に罹患した動物の肺でのウイルス複製を阻止した。さらにINO-4800は現在、フェレット・チャレンジモデルと、「ワープ・スピード作戦」の一環であるNHPチャレンジ研究でも試験が行われている。

INOVIOの研究・開発担当上級副社長であるケート・ブロデリック博士は「SARS-CoV-2の病態生理学的プロファイルは完全には解明されていないが、研究と臨床試験は、T細胞と抗体の免疫反応のいずれもが軽度および重度の両感染症の予防に重要であることを示唆している。有意な抗体反応と細胞反応が発現した中東呼吸器症候群(MERS)に対するINO-4700の臨床試験で当社が得た知見を活用すれば、SARS-CoV-2を標的とするINO-4800の臨床試験でこれまでに観察された反応の幅やプロファイルは、現下の公衆衛生上の脅威に対処し開発をさらに進めていく上で有力な手掛かりになる」と語った。

既に発表されているように、INOVIOは米国防総省(DoD)から7100万ドルの資金提供を受け、同社独自のCELLECTRA(R)3PSPスマートデバイスの大規模製造とCELLECTRA(R)2000デバイスの調達に振り向けている。INO-4800の開発は、CEPIとビル&メリンダ・ゲイツ財団からの寛大な資金援助にも支えられている。

▽INO-4800について
INO-4800は、COVID-19を引き起こす新型コロナウイルスSARS-CoV-2感染予防のために開発中のINOVIOのDNAワクチン候補である。INO-4800は、COVID-19を引き起こすコロナウイルスの遺伝子配列の発表後、INOVIO独自のDNA医薬品プラットフォームを使用し、迅速に設計された。INOVIOはコロナウイルス関連事業の経験が豊富で、中東呼吸器症候群(MERS)を引き起こす関連コロナウイルス用の第2相ワクチンを有する唯一の企業である。

INO-4800は室温でも1年以上変質しない唯一の核酸ベースのワクチンで、輸送や保管の際に冷凍する必要がない。これは、集団予防接種を行う際の重要な要素である。

▽INOVIOのDNA医薬品プラットフォームについて
INOVIOには現在、ヒトパピローマウイルス(HPV)関連疾患、がん、さらにMERS関連コロナウイルス、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)とDoDの助成金を得ているCOVID-19疾患を含む感染症に焦点を当てた15のDNA医薬品開発臨床プログラムがある。DNA医薬品は、コンピューターシーケンス技術によって合成または再編成され、体内で特定の免疫反応を発現させるよう設計された小さな環状の2本鎖構造である、最適化されたDNAプラスミドから成る。

INOVIOのDNA医薬品は、CELLECTRA(R)と呼ばれるINOVIO独自の携帯スマートデバイスを使用して、最適化されたプラスミドを筋肉注射または皮内注射で細胞に直接送達する。CELLECTRAデバイスは、短い電気パルスを使い、細胞内に小さな孔を可逆的に開けてプラスミドの侵入を可能にしており、他のDNAや、mRNAといった他の核酸法の大きな制約を克服した。細胞内に入ったDNAプラスミドは、細胞が目的とする抗原を生成できるようにする。抗原は細胞内で自然に処理され、望ましいT細胞と抗体を介した免疫反応を引き起こす。CELLECTRAデバイスを使用した投与により、DNA医薬品が体の細胞に直接送達され、そこで直ちに免疫反応を引き起こしにかかることが可能になる。INOVIOのDNA医薬品は、個人のDNAをいかなる方法でも妨害したり、改変したりすることはない。INOVIOのDNA医薬品プラットフォームの利点は、DNA医薬品の生成と生産の速さ、保管、輸送中の凍結を必要としない製品の安定性、臨床試験で実証されてきた持続性のある免疫反応、安全性プロファイル、忍容性である。

2000人以上の患者が様々な臨床試験において7000以上の適用でINOVIOの治験DNA医薬品を投与されており、INOVIOには世界中の差し迫った健康ニーズを満たす可能性を秘めたDNA医薬品候補を迅速に生み出してきた優れた実績がある。

▽INOVIOについて
INOVIOは、感染症、がん、HPV関連疾患を患う人の治療や予防用の精密設計DNA医薬品の迅速な市場投入に重点的に取り組むバイオテクノロジー企業である。INOVIOは、独自のスマートデバイスを介して体内の細胞にDNA医薬品を直接送達し、強力かつ忍容性の高い免疫反応を発現させられることを臨床的に実証した最初で唯一の企業である。具体的には、前がん性子宮頚部異形成に対する第3相試験が現在行われているINOVIOの主力候補薬VGX-3100は、第2b相臨床試験で高リスクのHPV16型、18型を死滅させ、除去した。高リスクHPVは、子宮頸がんの70%、肛門がんの91%、外陰がんの69%の原因となっている。HPV関連がん、希少HPV関連疾患である再発性呼吸器乳頭腫症(RRP)、非HPV関連がんである多形膠芽腫(GBM)や前立腺がんを対象とするプログラムも開発中で、外部資金によるジカ、ラッサ熱、エボラ、HIV、MERS関連コロナウイルスおよびCOVID-19疾患の感染症DNAワクチン開発プログラムもある。パートナーおよび共同研究者には、Advaccine、ApolloBio Corporation、アストラゼネカ、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)、米国防高等研究計画局(DARPA)/化学・生物・放射性物質・核防衛統合計画事務局(JPEO-CBRND)/米国防総省(DOD)、GeneOne Life Science/VGXI、HIV Vaccines Trial Network、国際ワクチン研究所(IVI)、Medical CBRN Defense Consortium(MCDC)、国立がん研究所、国立衛生研究所、国立アレルギー・感染症研究所、Ology Bioservices、パーカーがん免疫療法研究所、Plumbline Life Sciences、Regeneron、Richter-Helm BioLogics、Roche/Genentech(ロシュ/ジェネンテック)、ペンシルベニア大学、ウォルター・リード陸軍研究所、ウィスター研究所が含まれている。INOVIOは、取締役会の20%以上が女性の企業を顕彰する「2020 Women on Boards」の 「W」称号も授与されている。詳細については、www.inovio.com を参照。

▽問い合わせ先
メディア向け
Jeff Richardson
+1 267-440-4211
jrichardson@inovio.com

投資家向け
Ben Matone
+1 484-362-0076
ben.matone@inovio.com

ソース:INOVIO Pharmaceuticals, Inc.