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【北京2020年7月16日PR Newswire=共同通信JBN】今年初めのCOVID-19の突発的アウトブレークは人々の生命と世界経済に前例のない犠牲をもたらした。消費と生産の長引く中断は世界的に厳しい経済収縮と大量の雇用喪失につながり、社会的不平等は社会的対立をさらに悪化させた。第2次世界大戦以来最悪の景気後退がもたらした難局に直面して、多くのアジア諸国は、実体経済に役立ち、中小零細企業(MSME)の支援、雇用の創出、貧困緩和、社会的弱者の保護、社会矛盾の軽減につながる金融包摂の役割を一層重視するようになった。アジアの金融包摂の進展は近年、世界的水準に達し、あるいは超えてきた。

「金融包摂」または「包摂的金融」という用語は、まず2005年の「マイクロクレジット国際年」に国連が提唱し、金融ニーズのある全ての人々が全ての良質な金融サービスを顧客としての尊厳を維持しつつ、手ごろな費用で便利に利用できる状態を指している。この概念はそれ以来、世界中の組織や国々の広範な注目を受け、継続的に発展、洗練されてきた。

かつての金融包摂サービスは主として、MSMEや家庭の利用可能性と融資コストが重視されていた。現在はデジタル技術の急速な採用により、デジタル金融包摂は金融事業のサービス範囲を大きく拡大しただけでなく、口座開設、支払い、預金、資産管理から融資、保険、商品先物取引に至るまで、サービスの種類がはるかに大きく広がった。金融ニーズの基本要素と拡大版が全て網羅され、自宅から携帯電話でほとんど実行できる。パンデミックによるソーシャルディスタンシングのさなかに、デジタル金融包摂は強力な利点を証明した。パンデミックの後、顧客らは接触なしの金融サービスにもっと慣れ、そのデジタル化はさらに加速すると予想されている。

アジアでの金融包摂の発展をさらに促進するため、ボアオ・アジアフォーラム(Boao Forum for Asia、BFA)とアジア金融協力協会(Asian Financial Cooperation Association= AFCA)は「Roundtable on Ecosystem Building and Digital Development of Financial Inclusion in Asia(アジアにおける金融包摂のエコシステム構築とデジタル開発に関する円卓会議)」を北京大学のInstitute of Digital Finance(デジタル金融研究所、IDF)の後援を受けて7月2日に北京で共催し、BFAの重要報告書「Asian Financial Development Report on Financial Inclusion(金融包摂に関するアジア金融開発報告)」を発表した。報告書はアジア諸国の金融包摂の開発経験を調査し、初めて「Asian Index of Financial Inclusion Ecosystem(アジア金融包摂エコシステム指標、AIFIE)」を提唱した。指標は世界銀行と世界経済フォーラムのデータをまとめ、対象のアジア27カ国の金融包摂エコシステムの総合的状況を「Business Environment and Government Efficiency(事業環境と政府の効率性)」「Economic and Financial Environment(経済金融環境)」「Access to credit(信用の利用可能性)」「Digital Infrastructure(デジタル基盤)」「Financial Consumer Literacy(金融消費者リテラシー)」「Current Development of Inclusive Finance(包摂的金融の現状)」の6つの観点から客観的に評価している。総合的な指標に基づく上位の国は、シンガポール、韓国、アラブ首長国連邦(UAE)、イスラエル、日本、マレーシア、中国、タイ、バーレーン、カザフスタンなどである。

報告書は金融包摂の開発でのアジア諸国の経験と実例も紹介している。中国の国家戦略、金融信用供給、財政・租税政策、管理構造と法的資格の取り組み;カンボジアの信用登録システム構築の成果;モンゴルと韓国の金融リテラシー、保険意識、国民保護促進の取り組み;日本の政策金融公庫、信用保証協会(CGC)、商工中金による3次元の政策金融システム;カンボジアのCBC信用情報システム;インドのUPI電子決済システム;中国の中小企業(SME)金融における動産活用などである。

報告書全文ダウンロード:
英語:http://english.boaoforum.org/u/cms/www2/202007/02204130ly0a.pdf
中国語:http://www.boaoforum.org/u/cms/www/202007/0220425444v5.pdf

ボアオ・アジアフォーラムは29カ国が共同で創設した非政府・非営利国際機関である。アジアの地域的協力を促進し、アジアと世界の発展のために前向きの活力を共有することにコミットしている。

ソース:Boao Forum for Asia