連載コラム「ロームシアター京都 幕が上がる、その前に」ではロームシアター京都自主事業の中から、スタッフによるイチオシ作品をご紹介します。
ロームシアター京都では、京都の若手アーティストと世界を目指すプロジェクト「ロームシアター京都 レパートリーの創造 ホープス」において、新作演劇公演『暗黒の喜劇』を創作・上演します。
2025年度に実施したワーク・イン・プログレスの公開を経て、ブラッシュアップを重ねた本作を、26年9月豊岡演劇祭、10月にロームシアター京都、27年2月に横浜と、国内3都市で上演します。
インターネットが人々の生活にすっかり浸透した昨今、陰謀論をはじめ、いまや私たちは、SNSなどで触れたものを通して自分の世界を独自につくりあげ、それぞれの異なる世界観のなかを生きている、と言えるのではないでしょうか。
このようにリアルとフィクションの境界が揺らぎが人間同士の思想的分断を引き起こしている一方、今後も人々は分断に取り込まれていくしかないのでしょうか?
本作は、こうしたそれぞれの独自の世界=パラレルワールドを生きる人々の姿を描き出し、お互いを分かり合えない私たちにとって、分かり合えなくとも共に生きるというのはどういうことか、異なる世界を生きる人々の幸福とはどういうものかを探る意欲作です。
劇団不労社は旗揚げから11年、関西を拠点に活動し、受賞歴多数、演出・構成・俳優の演技など多方面で高い評価を受けている注目の若手劇団です。これまでも因習、権力、所有、執着といった主題を扱ってきました。そんな劇団不労社が2年の歳月をかけて創作した、新境地となる作品です。ぜひお見逃しなく!
また、8月30日(日)午後2時より、関連企画として西田さんと哲学者・谷川嘉浩さん、作家・渡辺祐真とのトークイベントを開催いたします。
「「物語」の危機と演劇的想像力~世界と自己をつなぐフィクションの未来~」と題し、アナログからネット時代への境界をまたいだ90年代前半生まれの3名で、リアルとフィクションの境界線がゆらぐ現代において、「物語」の未来を考えます。入場無料となっておりますので、こちらもお気軽にお運びいただけますと幸いです!
執筆:垣田みずき(ロームシアター京都)
西田悠哉/劇団不労社『暗黒の喜劇』
日時:10月9日(金)午後7時開演
10月10日(土)午後1時/午後6時開演
10月11日(日)午後1時/午後6時開演
10月12日(月・祝)午後1時開演
会場:ロームシアター京都 ノースホール
料金:一般3800円ほか(全席自由)
※公演の詳細はロームシアター京都公式ホームページにてご確認下さい。
問い合わせ|ロームシアター京都 TEL=075-771-6051