京都府立堂本印象美術館で開催の「〈開館60周年記念〉特別企画展Ⅰ 印象、美術館をつくる」の見どころを紹介します。
■ 挑戦する日本画家・堂本印象。70代で美術館をプロデュース!
多彩な画風で知られる日本画家・堂本印象。その創作は平面作品のみならず、彫刻、染織、陶芸
に及びます。そんなマルチクリエーターの印象が70代で挑んだのが、自らがデザインした美術館
を設立するプロジェクトでした。
堂本印象「プラド美術館の窓(美の跫音挿絵)」1952年 京都府立堂本印象美術館蔵
堂本印象「証言序」1966年 京都府立堂本印象美術館蔵
■美術館も作品!?印象ワールドを体感!
昭和30年代以降、取り組んでいた独自の抽象表現の感性は美術館デザインにも反映され、その前
衛的な建築には、当時批判の声もあったようです。しかし、印象は「平等院の鳳凰堂でも、それ
ができたときはケッタイだったにちがいない」と言い、批判を一蹴しています。この美術館がい
ずれ歴史的な遺産になることを、彼はすでに確信していたのかもしれません。
本展では、印象が美術館建設に向けて描いた美術館のデザイン原画を多数展示します。完成した
実際の館内装飾と見比べながら、印象ワールドに浸ってみてください。
堂本印象「瞑想(堂本美術館壁面装飾)」1967年 京都府立堂本印象美術館蔵
堂本印象「好転(タピストリー下絵)」1967年 京都府立堂本印象美術館蔵■ 60年前の第一回展にタイムトリップ!
1966(昭和41)年10月、満を持して開かれた第一回展には、新作10点を含む57点が出品されました。後半生の画業を代表する抽象画を中心にしたダイナミックな展示構成が、ユニークな美術館空間で展開され、印象の理想が体現された展覧会となりました。
本展では、この第一回展にもフォーカスを当て、その様子を振り返ります。出品作16点の他、当
時の展示風景がわかる写真資料などを展示します。
堂本印象「金の鍵と銀の鍵」1955年
京都府立堂本印象美術館蔵